e党半島振興プロジェクトチームが始動

  • 2014.08.20
  • 情勢/社会

公明新聞:2014年8月20日(水)付



人口減少や高齢化克服へ
交通網や医療、福祉の充実めざす



問い


公明党が半島の振興に関する初会合を開いたと聞きました。何を議論しているのか、教えてください。(北海道 F・H)


読者の質問にお答えします


公明党の半島振興対策プロジェクトチーム(PT、秋野公造座長=参院議員)は7月31日、参院議員会館で初会合を開き、来年3月末で期限が切れる半島振興法の延長と充実に向けて取り組みを開始しました。

半島は、三方を海に囲まれており、平地に恵まれないなどの制約から、産業や生活面で厳しい状況に置かれがちです。1985年に制定され、10年ごとに延長してきた半島振興法は現在、下北や能登などの23地域を半島振興対策実施地域に指定して循環道路の整備や税制上の優遇といった支援措置を定めており、これまで一定の成果を挙げてきました。

一方で、多くの課題も残っています。半島地域には災害などで主要道路が使えなくなった際に代替路がない区間が多く存在しています。2010年に鹿児島県南大隅町で発生した大雨による土石流被害では、沿岸部の国道が1カ月にわたり通行止めになり、日常生活や基幹産業の畜産業に甚大な影響が出ました。

さらに、人口の減少率は10年で5.2%(05年比)と全国平均を上回っており、高齢化率や若者の完全失業率も高水準です。

党PTは今後の半島振興のあり方として、半島地域の強みを生かした戦略的な産業の育成や、定住促進に向けた受け入れ体制などの環境整備の充実、道路交通ネットワークの整備や情報通信の格差是正などに取り組む方針を確認しています。

その上で秋野座長らは、同法の拡充へ向けて、高速交通網の整備や公共交通の維持、医療や福祉の充実など生活に密着した振興策を盛り込む必要性を指摘しています。党PTは、各地の現状や課題を探るため、今後、現地視察を予定しています。

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