e介護職員の離職 待遇や労働環境の改善を急げ
- 2014.08.20
- 情勢/解説
公明新聞:2014年8月20日(水)付
介護現場で働く職員の離職に歯止めがかからない。
公益財団法人「介護労働安定センター」が先週公表した2013年度の調査で、介護職員の離職率は16.6%に達した。全産業平均(14%台)よりも依然として高い状況だ。
政府の試算によると、介護職員は、団塊の世代が75歳以上となる25年度に、今より100万人多い約250万人が必要と見込まれている。新たな担い手を確保するとともに、介護職員の職場定着への取り組みを強化しなければならない。
高い離職率の要因の一つが、賃金の低さである。厚生労働省の統計調査によれば、福祉施設介護員やホームヘルパーの平均賃金は、全産業と比べ月額10万円以上も低い。政府は介護報酬改定で介護職員の処遇改善につなげてもらいたい。
介護職は、同じ職場で長年働いていても、経験に比例して収入が伸びるとは限らない。家庭を持つ男性が介護職に就くには、長く働き続けられる給与水準やキャリアアップの仕組みをどう設計するかが問われてくる。
埼玉県では、