e広島 死者・不明80人超の大災害
- 2014.08.22
- 情勢/気象
公明新聞:2014年8月22日(金)付
一刻も早く救出を
39人が死亡、43人が行方不明となった広島市の土砂崩れで、広島県警などの捜索は21日も行われた。被害が集中した同市安佐南区では、20日から夜を徹して救助活動を継続。県警などは、日中の捜索態勢を約2500人に拡充し、重機を使って土砂の撤去などに当たった。
公明党の斉藤鉄夫幹事長代行(広島県本部代表=衆院議員)と谷合正明、山本博司の両参院議員は、大規模土砂災害の発生から一夜明けた21日、広島市安佐南区、安佐北区の被災現場を調査し被災者らを励ました。党広島県本部の田川寿一、栗原俊二の両県議、碓氷芳雄、西田浩の両広島市議が同行した。
斉藤、谷合両氏と栗原県議、碓氷市議は、山すそにあった住宅で、多数の死者・行方不明者を出した同市安佐南区に急行し、行方不明者の捜索が続く現場を視察。被災住民らの要望を聞いて回った。
10棟前後の建物が土砂に流されたとの通報があった同区緑井地区の被災現場では、付近に住む50代女性が、「約20年住んでいるが、大雨が降るたびに滝のように雨水が道路上を流れてきて、不安を感じていた。山のふもとに小さい砂防ダムがあるが、底に砂がたまった状態で放置されていると聞いたことがあった」と話した。
斉藤氏は「いまだ行方不明になっている方の一刻も早い救出に全力を挙げるとともに、国、県、市の連携を強め、早期復旧に全力を尽くす」と語った。
また、山本氏と田川県議、西田市議は、同市安佐北区の被災現場を精力的に回り、被災住民に声を掛け励ました。
同区三入南地区の福山芳昭さんは、「昨夜も雨が降り、土石流が起きるのではないかと不安で眠れなかった」などと語っていた。
濁流が押し寄せ自宅が床上浸水した同区可部東地区の中野明子さんは「停電が続いており、つらい。水道も出たり出なかったりで、汗をかいても体が洗えない」と窮状を訴えた。さらに、同地区の岩本健一さんは「自宅前の道路を土砂が覆っており、片付け作業が進まない。重機を調達してほしい」と要望した。
公明議員、太田国交相が現地に
一方、同日、同市の被災現場に入った太田昭宏国土交通相(公明党)は、安佐南区八木地区、安佐北区可部東地区を視察。
記者団の質問に答えた太田国交相は、「まずは人命救助という一点に集中して全力を挙げる。緊急災害対策派遣隊(TEC―FORCE)を増員した」と強調。「住民に迅速に情報を提供する方法など、具体的な対策を検討していきたい」と述べた。
その後、太田国交相は広島県庁で湯崎英彦知事と会い、要望を受けた上で、「皆さん不眠不休で取り組まれている。しっかりバックアップしていく」と語った。