e胃がん検診率が向上
- 2014.09.18
- 情勢/社会
公明新聞：2014年9月18日（木）付
負担軽い検査の導入で成果
兵庫・明石市
兵庫県明石市でこのほど、昨年度の胃がん検診の受診率が、前年度より10ポイント以上アップしたことが分かった。同市は、昨年度から検診をより受けやすいものにするため、血液検査によるリスク検診を導入しており、今回の結果は一定の効果が得られたことを示すものになった。
市がまとめた報告書によると、一昨年度の検診受診数は5865人だったのに対し、昨年度は1万7325人と、約3倍に増加。受診率も6.7％から19.9％となった。また、がん発見数も14人から109人と大幅に増えたという。
受診率の増加について、明石市医師会の曽我忠司医師は、血液検査で診断するリスク検診が、バリウムを飲んで行う従来の胃部X線検診に比べ、受診者の負担が軽いことに触れ、「受けやすさが後押ししたのではないか」と指摘する。
その上で曽我医師は、「リスク検診はあくまでリスクを判別するもの」と述べるとともに、胃がんの有無を判断する内視鏡検査の受診率向上を今後の課題に挙げた。
胃がん検診率の向上については、公明党の松井久美子市議がリスク検診の導入を2012年6月の定例会で訴えるなど、一貫して推進していた。
市は今年秋から、通知による内視鏡検査の再勧奨を行う予定だ。
