e育休給付 消えた受給資格が復活
- 2014.10.08
- 生活/生活情報
公明新聞:2014年10月8日(水)付
病院の運営移行問題で女性守る制度勝ち取る
諦めていた育児休業給付の支給が決まった―。今年4月から運営主体が変わった旧社会保険庁保有の病院で、本来、育休給付を受け取れる雇用者が受給資格を否認される事態がこのほど発生。相談を受けた公明党の佐々木さやか参院議員と地方議員の連携プレーで、問題を解決に導いた。
相談者は、独立行政法人・地域医療機能推進機構の病院で働く松本美圭さん(川崎市在住)。同機構は全国57カ所の社会保険病院、厚生年金病院、船員保険病院を運営するため、今年度から発足した組織だ。
松本さんは2年前から、1年契約の嘱託として事務の仕事に就き、期間雇用者の育休給付支給要件である「同一事業主の下で1年以上の雇用継続」を満たしていた。ところが今年3月に出産し、5月に育休を取得した際、ハローワークは「新しい職場で1カ月半しか働いていない」として、受給資格を認めなかった。
「経営形態が変わっても実質的には同じ病院。病院で働く事務の大半が嘱託の女性なのに、これでは他の女性も受給されなくなる」と、松本さんは問題の深刻さを痛感。夫の勲和さんを通じて知り合った公明党の河野忠正・川崎市議に改善を訴えた。市議から連絡を受けた佐々木さんは、厚生労働省に対応を要請。同省は全国の実態を調査した上で、受給資格を認めた。
松本さん夫妻は「今後の改善につながればと思っていたが、支給が決まって本当に良かった」と喜ぶ。佐々木さんは「これからも現場の小さな声を受け止め、ニーズに合った施策を進めたい」と決意していた。