e福祉で国政を支える
- 2014.10.30
- 情勢/社会
公明新聞:2014年10月30日(木)付
結党50年 公明党を語る
優れた地方議員の輩出を
評論家・東京家政大学名誉教授 樋口恵子さん
私が公明党に期待していることは、いつも変わりません。標語的に言うと、"四つ葉のクローバー"でしょうか。つまり、四つの期待です。
一つ目は、もちろん「平和」です。国際情勢が厳しいからこそ、日本は外交力を駆使して自らの安全を守る必要があります。その意味で、政党の根幹に「平和」がどっかりと座っていなければ、安心して政治を任せるわけにはいきません。日本を、世界を、平和の方向へ半歩でも一歩でも進めてほしい。これが公明党への大きな期待であり、国民の願いです。
次に挙げたいのが「福祉」です。高度経済成長の中、1964年に公明党が結党されました。この時期に、日本は国民年金や医療保険に代表される世界に誇る制度を作り上げました。保険制度というのは保険料を払って初めて権利を得るものです。そのため、時代のあおりや不運による貧しさなどで、保険料が払えず国の政策から漏れてしまう人がどうしても出てきてしまいます。そうした人を、公明党は地域で受け止め、国全体の施策に反映してきました。一人も置き去りにしない社会福祉に取り組み、国の政策を底から支えてきたと言えます。非常に大きな働きをしてきたと評価しています。
三つ目の期待は「地域」です。地方分権の流れが加速する中、国任せでなく、自ら考えて行動する"地域発"の力がますます求められます。公明党には、こうした時代に即応できる、人格・識見共に優れた質の良い地方議員を輩出していただきたい。日本の質は地方議会の質で決まると言っても過言ではありません。
この「地域」の基礎になるのが、四つ目の期待である「男女共同参画」です。公明党は女性議員の比率が高く、その選出に力を入れてきたことに心から敬意を表したいと思います。
今後はこの流れを町村部にまで広げていただきたい。地方分権が進むことで、許認可業務が国や県から市町村レベルに移り、名実共に基礎自治体が福祉の実施主体者となる時代になってきました。地域における福祉施策を充実させるには、地方の議会や施策に関する協議会で、女性を増やすことが必要不可欠です。
女性の声がストレートに反映される地域をつくらなければ、出産、子育てを含めて、日本の福祉の未来はありません。超高齢社会の到来を見据え、高齢女性の声が政治に届くような仕組みも必要でしょう。時代と社会を変えゆく公明党の活躍を心より願っています。