e衆院解散 山口代表、井上幹事長の演説(要旨)
- 2014.11.25
- 情勢/社会
公明新聞:2014年11月22日(土)付
山口那津男代表、井上義久幹事長の第一声(要旨)は次の通り。
経済の好循環を力強く
野党はバラバラ、任せられず
山口代表
国民の8割が期待する軽減税率を必ず実現!
本日、衆議院が解散されました。安倍首相は「国民の皆さんに信を問いたい」と。どのような信を問いたいか。それは、社会保障と税の一体改革という3党(自民、公明、民主)合意に基づき、来年の予定だった消費税率10%への引き上げを1年半延期することです。そして再び延期することなく必ず実行し、社会保障をしっかり進める。10%引き上げと同時に低所得者対策として軽減税率の導入をめざすということです。
これまで私たちはアベノミクスの名のもと、経済再生を着々と進めてきました。これをさらに強く進め、必ずやり遂げる。国民の皆さまにご理解いただき、力強く自公の連立政権で進めさせていただきたい。これを実行できるのは、われわれ連立政権しかなく、野党には任せられません。そのことに、国民の皆さんのご理解とご協力をお願いしたいというのが今回の解散です。
消費税率10%への引き上げは本来、来年10月にやると決まっていました。経済再生の成果はかなり良く出てきて、経済が好循環して回復しつつあると思われるわけですが、今の私たちが感じるところは、厳しい面もなくはありません。
民主党政権の終わりの頃と比べると、かなり良くなってきたのは確かです。株価が倍に上がりました。失業率が大きく下がりました。大学生や高校生の就職率も確実に上がっています。企業の利益は大きく伸びました。この春から給料を上げる企業も出てきましたし、ボーナスも今までになく上げるという世の中になりつつあります。経済が好ましい循環を始め、景気が回復しつつある。そういう動きになっています。
しかし、(17日に)発表されたGDP(国内総生産)はマイナス成長でした。4月に消費税を引き上げました。3~4カ月すれば、その影響は乗り越え、だんだん良くなるだろうと予想していたんですが、夏の天気が悪く、土日のたびに台風が来て、外に出掛けてお金を使う動きも少なくなりました。それが今、思わしくない結果で出ています。
だから、ここはもう少し慎重に、もう一歩力強くこれまでの政策を進め、今の少し弱いところに手当てします。特に所得の少ない方々の家計を支援する対策を進め、中小企業や小規模企業をしっかり応援し、地方に元気が出るような対策を進めます。それをやり遂げ、消費税を上げていくという道筋を決断して、皆さんに理解をいただきたいわけです。
公明に合意形成の力
自公政権で 復興加速、デフレ脱却を
井上幹事長
本日、衆議院が解散しました。なぜ今、解散・総選挙をやらなければならないのか。理由は二つあります。
一つは、来年10月に予定していた消費税率8%から10%への引き上げを1年半延期し、それに合わせて軽減税率を導入するということです。もう一つは、日本経済のデフレ脱却。自公連立政権の経済政策であるアベノミクスについての是非を問う。この二つについて国民の信任を問いたいということです。
この2年間、自公連立政権は、復興の加速、デフレからの脱却と経済再生、そして社会保障と税の一体改革を優先課題として取り組んできました。
復興の加速については、インフラの整備や住宅の再建など大きく進んできたと自負しています。しかし、今なお24万人近い人々が仮設住宅等での避難生活を余儀なくされています。そして経済再生。一部野党は「アベノミクスは失敗だ」と言っていますが、大胆な金融緩和、財政出動、成長戦略という3本の矢によって、確実に経済は好転しつつあります。
この経済の好循環を国民生活や地方、中小企業に及ぼしていく。経済の好循環をつくり出していくことがこれからの大きな仕事です。社会保障の充実では、来年4月から子ども・子育て支援新制度がスタートしますが、まだまだ道半ばであり、今が一番大事な時です。
衆院選は、政権選択の選挙です。日本の国の景気のかじ取りを、自公連立政権に引き続き委ねるのか。あるいは民主党を中心とした野党に委ねるのか。ぜひとも、引き続き、自公連立政権に、復興の加速や経済の再生、そして社会保障と税の一体改革の仕上げをやらせていただきたい。
連立政権の中にあって、公明党は政治の安定や幅広い合意形成のために、さまざまな形で貢献してきました。公明党には幅広い民意を聞く力があります。全国3000人の議員のネットワークを通じて、国民の幅広い意見を聞く。そして、その意見を政策として政治に反映させていく。この力によって、政治に安定がもたらされます。
また、公明党には合意を形成する経験や知恵があります。不毛な対立ではなく、幅広い国民の合意形成をしていくためには、与党間や与野党の合意形成を国会の議論を通じて行っていく必要があります。その役割を公明党は果たしてきました。多くの方から、公明党のバランサーとしての役割への大きな期待があります。ぜひとも、解散・総選挙によって、自公連立政権、なかんずく公明党の役割について国民の皆さまにご理解いただき、評価をしていただいて、ぜひとも衆院選を勝たせていただきたい。
政党の離合集散が激しい中、公明党は今年で結党50年を迎えました。公明党には「大衆とともに」という立党精神があります。そして、皆さまの声を公明党のネットワークを通じて政治の場に届けてきたのが今日までの歴史です。これからも引き続き、公明党は皆さまの声を受け止め、それを政治に反映し、ご期待やご希望に応えられる政権運営、政策実現をしてまいります。