e軽減税率は必要 消費者を守る一番良い制度
- 2014.12.08
- 情勢/経済
公明新聞:2014年12月6日(土)付
日本チェーンドラッグストア協会事務総長
宗像 守氏
生活する上で必要不可欠な食料品は、娯楽やぜいたく品と違って支出自体に選択の余地はありません。何の手だてもしないまま、消費税率が10%に引き上げられた場合、食料品の支出が家計を圧迫してしまいます。消費者の買い控えが起これば、経済に悪影響が出る恐れがあります。
私たちの業界は、食料品を中心に取り扱う業態ではありません。
しかし、「地域の消費者に一番良い制度を採用すべきだ」として、税のあり方について議論を重ねてきた結果、消費税率10%引き上げ時に、酒類・外食を除く食品全般の軽減税率の導入を求めることになったのです。
欧米先進国では食品に対して軽減税率を採用しています。「食」を守る姿勢を示すことで、税率の引き上げに国民の理解が得られている実態に、日本も注目すべきです。
協会では、このほかに「調剤」の消費税率0%適用と「一般用医薬品(OTC)」を軽減税率の対象に加えるよう与党に要請しており、実現を望みます。
一方、「事務負担が増える」などの理由から軽減税率への反対論もあります。しかし、これは方法論であり、早く政治の側で制度を決めてもらえれば、対処の仕方の議論に入れます。
公明党は軽減税率の導入に向けよく頑張ってくれており、今後も期待したい。