e公明35議席の大勝利
- 2014.12.16
- 政治/国会
公明新聞:2014年12月16日(火)付
現行制度で過去最多
新人4氏当選
14日に投開票された第47回衆議院総選挙で、公明党は公認候補を擁立した9小選挙区で前回選に続いて完全勝利し、比例区でも全国11ブロックで4増の26人が当選。現行の小選挙区比例代表並立制で最多となる計35議席を獲得する大勝利となった。比例区の東北、九州・沖縄の両ブロックは、悲願の議席増を達成。南関東と東海ブロックは、3議席目の奪還を果たし、北関東と中国ブロックは、大激戦の中、前回選で獲得した議席を死守した。全国11ブロックを合わせた公明党の得票率は13.71%で、前回選の11.83%を上回った。
比例区 東北、九州・沖縄"悲願の1増"
南関東、東海は「奪還」果たす
小選挙区で公明党は、民主党新人と大接戦を繰り広げた北海道10区で見事に当選を果たした。東京12区、神奈川6区、大阪3区、同5区、同6区、同16区、兵庫2区、同8区の8小選挙区も激戦を突破した。
比例区でも、全国11ブロックの総得票数は、戦後最低の投票率(52.65%)にもかかわらず、前回選の711万票を20万票上回る731万票を獲得。近畿、九州・沖縄の両ブロックと中国ブロックの岡山、山口両県では民主党を上回り、九州・沖縄ブロックは自民党に次ぐ第2党となった。
各ブロックの獲得議席は、北海道1、東北2、北関東3、南関東3、東京都2、北陸信越1、東海3、近畿4、中国2、四国1、九州・沖縄4。合計26議席を獲得し、前回から4議席増の躍進を遂げた。
特に、東北では真山祐一、九州・沖縄では吉田宣弘の新人両氏が当選し、悲願の議席増。南関東、東海では2005年衆院選以来となる3議席目を奪還し、角田秀穂、中川康洋の新人両氏が初当選を果たした。
政権選択を問われる衆院選で、連立与党の自公両党は326議席に達し、安定した政権運営を可能とする絶対安定多数(266議席)を確保。有権者が連立政権に信任を示す結果となった。一方、野党第1党の民主党は伸び悩み、73議席の2桁台にとどまった。維新の党は横ばいの41議席、共産党は21議席だった。
選挙結果について、公明党の山口那津男代表は15日、国会内で記者団に、「この2年間の自公協力による政権運営での公明党の役割に対する評価だと思っている。多様な民意を受け止め、政権の中で合意をつくっていく役割にも評価と期待が示された」と述べた。
山口代表と井上義久幹事長は15日未明、衆院選の大勢判明を受けて党本部で記者会見した。山口代表は、公明党への支持が高まった要因として、(1)連立政権で力を合わせて経済再生をめざすことへの期待(2)消費税の軽減税率導入など生活者の目線に立った政策(3)幅広い民意を受け止めて合意をつくる経験と知恵への期待―を挙げた。
また、与党が消費税率10%への引き上げを2017年4月に延期すると明確に示したのに対し、民主党は税率引き上げ延期後の対応を明示できなかったと指摘。「与野党の主張の明確性や予見可能性を示す責任感(の違い)が国民に伝わった」と述べた。
今後の政権運営では「民意の多様性を与党として受け止め、民意の重心をにらみながら合意をつくる努力をしたい。謙虚で丁寧な政権運営に努めることが国民の期待に沿うことだ」と力説。軽減税率については「与党共通公約に『導入をめざす』とうたって勝利できた。新政権発足に当たっても政権の目標だと示すことが大切だ」と強調した。