e通常兵器の輸出入を規制
- 2014.12.24
- 情勢/国際
公明新聞:2014年12月24日(水)付
武器貿易条約きょう発効
日本が主導 公明後押し
日本や英国、オーストラリアをはじめとする7カ国が作成を主導し、戦車や小型武器といった通常兵器の輸出入などを規制する初の国際条約である武器貿易条約(ATT)がきょう24日、発効する。
ATTは、戦車や戦闘機、攻撃ヘリコプター、小型武器(自動小銃や重機関銃)などの通常兵器について、(1)テロや市民の虐殺に使われる恐れがある(2)国連安全保障理事会決議に違反する―などの条件が当てはまる場合、締約国に対して輸出入や仲介取引を禁じる。また、締約国に、通常兵器の国際貿易を管理するための国内制度の整備も求めている。
通常兵器の使用による死者数は平均すると年間70万人を超えるとされる。日本は国際社会に対し、実効的で幅広い国の参加が得られる条約の作成を主張してきた。ATTは、昨年4月の国連総会で採択され、今年9月には、発効に必要な加盟数の50カ国を上回った。
公明党は、紛争地域で多大な犠牲を生む小型武器などの規制の必要性をいち早く取り上げ、日本の取り組みを後押ししてきた。2007年9月には党内にATT早期締結推進小委員会を設置。08年7月には高村正彦外相(当時)あてにATTの推進を申し入れた。
さらに、今年1月の参院本会議では山口那津男代表が、「武器輸出国の条約参加を含め、わが国が国際社会と協調して条約の実効性を高める取り組みを主導していくべき」と主張。安倍晋三首相は「早期の締結をめざすとともに、関係国とも連携しつつ、全ての未締結国に対して早期の署名および締結を働き掛けていく」と答弁していた。