e公明は就活を全力で応援
- 2015.01.09
- 情勢/社会
公明新聞:2015年1月9日(金)付
ハローワークの機能など強化
内定率が大きく改善
大卒 リーマン前に迫る68.4%
高卒 21年ぶり高水準の71.1%
今春卒業予定の大学生の就職内定率が大きく改善している。国の調査によると昨年10月1日現在で、68.4%(前年同月比4.1%増)と、2008年のリーマン・ショック前の水準に回復【グラフ参照】。高校生の就職内定率も昨年10月末時点で71.1%と1994年以来、21年ぶりの高水準となった。
リーマン・ショック以降の経済低迷で、企業は採用を抑制。10年10月1日時点の大学生の内定率は57.6%と過去最低を更新した。こうした中、公明党は学生局(中野洋昌局長=衆院議員)を中心に、学生懇談会の開催や政府への提言などを通して、学生の声を政治に届けてきた。
公明党の訴えが実現した支援策の一つに、現役大学生らを対象とした「新卒応援ハローワークブランチ」の設置がある。充実した就職情報や支援があるハローワークを利用する大学生は年々増えており、ハローワークと大学の連携を進め、大学生の採用に積極的な企業と大学生の出会いを増やすことが目的だ。ハローワーク職員が学生の相談に応じる窓口を大学内に設置することなども進めた。
就活する学生と企業の求人が合わない雇用の「ミスマッチ」解消にも公明党は切り込んできた。大学生の採用や教育に積極的な中小企業は少なくないが、学生側に情報が少なくマッチングできないのが現状。このため、ハローワークに専門スタッフを配置し、細かな相談支援や中小企業と大学生のマッチング事業、各種セミナーなどを行うことで、よりニーズに沿った就職を後押ししてきた。
その一方で、大卒新規採用者の3年目離職率(11年卒)は32.4%に達する。改善策としては、離職率低下を抑えるために、学生時代から社会的・職業的自立を促すキャリア教育の実施が重要になる。こうした点を踏まえ公明党は、離職率増の一因とされるブラック企業対策とともに、大学のカリキュラムにおけるキャリア教育の充実やインターンシップ(就業体験)の拡大を実現してきた。
昨夏に中小企業団体のインターンシップを体験した玉川大学3年生の瀬尾純一さんは、「2週間ほど団体の会合や議論に参加した。多くの経営者と接する中で中小企業のイメージが良い方向に大きく変わった」と語る。
一方で今期からは、就活解禁時期の繰り下げも行われている。これは就活の長期化を防ぎ、大学生本来の学習時間を確保し留学もしやすくすることなどが狙いだ。
公明党は、地方に活力ある人材の流れをつくり、地域活性化につなげていく観点から、生まれ故郷へのUターン就職や大都市圏から地方へのIターン就職の推進にも力を入れる。政府は、地方で就職する大学生向けに奨学金の返済を減免する制度を来年度から創設する準備も進めている。