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- 2015.01.27
- 情勢/社会
公明新聞:2015年1月27日(火)付
定着するインターンシップ
こちら南元町支局何でも調査班
78%が職場体験など経験(連合調査)
公明、若者支援のため一貫して推進
京子 去年の夏以降、大学生などが職場体験するインターンシップが増えているそうよ。
一平 うん、就活時期の変化が、増加につながっているみたいだね。
京子 来年春の卒業生は、就職活動の解禁時期が3月1日になるのよね。
一平 そうなんだ。2000年代後半、労働市場の"買い手市場"傾向が続く中、早い時期からの就活が学業を圧迫しているとの声が上がっていた。公明党は、学生の意見を聞き、対策を政府に働き掛けた。それを受けて策定された政府方針に基づき政府が一昨年、経済団体に働き掛け、会社説明会などの開始時期について3カ月繰り下げられるようになったんだ。
支局長 就職活動のスケジュールが変わることで、一部で戸惑いや混乱も予想されています。公明党はそうしたことがないよう就活学生への支援を進めています。
その支援策のカギを握る一つが、実際に職場体験することで、学生が自分の適性や企業の考えの一端などを知り、また感じ取ったりできるインターンシップだといわれています。
京子 学生がよく利用している就活サイトでは、インターンシップの募集などが随所に見られるわね。
支局長 ある就職情報サイトには、2700社のインターンシップ情報が掲載され、前年から倍増しているそうです。企業側としても選考期間が短くなる分、インターンシップを通じて、自社に向いている学生を早めに確認しておきたいという思惑も、あるのかもしれません。
一平 連合が昨年11月に発表した「学校教育における『労働教育』に関する調査」の中で、18歳から25歳の働く男女1000人にインターンシップや職場体験について聞いたところ、78%の人がインターンシップや職場体験に参加した経験があると答えている。多くは小学校や中学校の時の職場見学や職場体験なんだけど、大学・専門学校などでのインターンシップを経験した人は16%、実業高校などでインターンシップを経験した人が23%だったそうです。
支局長 欧米のインターンシップは約100年の歴史があり、学生の半数はインターンシップを経験するといわれています。それに比べればまだまだとは思いますが、日本でもインターンシップは定着してきているとはいえますね。
一平 インターンシップの淵源はドイツのギルド制に基づく職業教育制度などに求められるようだけど、社会の仕組みや職業観、教育観などが日本と欧米ではかなり違うため、欧米のシステムをそのまま日本に移植するのは難しいかもしれないね。
それでも1990年代から日本企業で日本版のインターンシップの導入が模索され、90年代後半からは、政府も主に企業側の観点から、企業側と学生との認識や期待の齟齬ともいえる"ミスマッチ"の解消に有効と、取り組み始めたんだ。
京子 公明党はインターンシップにどう取り組んできたの。
一平 公明党は、自民党との連立政権参加直前の99年7月の臨時全国大会で掲げた政策に、インターンシップの推進を盛り込んだのをはじめ、学生への就職支援の一環として、取り組んできたんだ。最近も「青年政策アクションプラン」など青年委員会のさまざまな政策提言で、若者が主体的に職業選択やキャリア形成できるよう、インターンシップの大幅な拡充や、より学生にとって利用しやすいものにすることなどを訴えているよ。
地方議会でも、都市部の議員を中心に、議会での質問や予算要望の場などで、学生支援や地域の中小企業振興の観点から、インターンシップの推進を訴えている。
京子 国でも地方でも、若者や学生を支援する公明党の姿勢は一貫しているのね。