eプレミアム商品券 消費喚起に効果あり
- 2015.02.05
- 政治/国会
公明新聞:2015年2月5日(木)付
奨学金全て無利子に
中小企業の資金繰り支援
延滞金利(日本公庫)下げよ
衆院予算委で岡本氏
衆院予算委員会は4日、「経済・外交など」に関する集中審議を行い、公明党の岡本三成氏が質問した。
岡本氏は、日本政策金融公庫が中小企業に対して実施している低利融資の重要性に言及した一方で、返済を滞らせた企業が支払う延滞金利が14.5%であることに触れ、「目を疑うほどの高金利になっている」と強調。国債金利の低下に合わせ、国税や地方税、奨学金などの延滞金利が低く見直されている点も踏まえ、「一刻も早く大幅に低下させるべきだ」と訴えた。
麻生太郎財務相は、融資の延滞金利を14.5%と同水準にしている、民間の地方銀行との調整が必要との考えを表明。これに対して岡本氏は、「民間の金融機関の再考を促すことも政府系金融機関の務めだ。中小企業を支援するため、尽力してほしい」と重ねて求めた。
プレミアム付き商品券の主な発行実績と効果また、岡本氏は、2014年度補正予算で発行支援策が盛り込まれたプレミアム付き商品券について、「眠っている(個人の)お金が消費に回る。このインパクトは大きい」と指摘。公明党の地方議員らが提案し、先駆的に実施した自治体の事例【表参照】を挙げ、「大きな経済効果があったと実証されている。公明党のネットワークで全国に広げていきたい」と力説した。
石破茂地方創生担当相は、商品券を発行する自治体の創意工夫により、国の助成額の何倍もの経済効果が生まれるとの考えを示し、「個人消費を喚起するのに極めて有効だ」と答えた。
大学生などの奨学金に関して岡本氏は、無利子奨学金が拡充されているものの、依然として87万人超の学生が有利子奨学金を利用している状況を指摘。全ての奨学金を無利子にした場合でも、国の負担は800億円程度で済むという文部科学省のシミュレーション結果を示し、「国家予算の0.1%を使えば、全ての学生を無利子奨学金の対象にできる」と訴えた。
下村博文文科相は、「できるだけ早く無利子奨学金を有利子からシフトする。教育再生実行会議の提言を受けて、しっかり取り組むように先頭に立って頑張りたい」と答えた。
このほか岡本氏は、日本の平和貢献活動について質問。世界に約5000万人いる難民の多くが発展途上国に住んでいる点を踏まえ、中長期的に自ら生計を立てられる自立支援や、地域に溶け込むための支援が必要だと主張。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)や国際協力機構(JICA)と協力して、難民と、難民を受け入れている途上国の人々への教育・職業訓練を提供するよう提唱した。
安倍晋三首相は、「難民支援、人道支援を積極的に進め、国際社会に対するわが国の責任を果たしていく」と答弁した。