e来年1月運用 マイナンバー制度

  • 2015.02.12
  • 情勢/社会
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公明新聞:2015年2月12日(木)付




社会保障、税で活用

公明が推進 個人情報保護にも配慮

番号カード保険証機能など検討



来年1月から運用が始まる「社会保障・税番号(マイナンバー)制度」の利活用に向けた議論が本格化している。同制度は国民一人一人に12桁の個人番号を指定し、所得や年金支給額などの情報を効率的かつ正確に名寄せし、複数の機関に存在する個人の情報を正確に連携できるようにする。利用範囲は社会保障、税、災害対策に限られる。今年10月、国民に個人番号を通知。来年1月以降、申請書を送るなどして「個人番号カード」(顔写真付きICカード)を受け取ることができる。


個人番号の利活用に向けては、現在、政府の高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部の「マイナンバー等分科会」を中心に、厚生労働省や、その他の関係省庁などで検討が行われている。


例えば厚労省では「個人番号カード」と、健康保険証の機能一元化を検討。政府税制調査会では、所得や資産などの負担能力を正確に把握し、社会保障・税制度を適正に運用する観点から、金融機関の預金口座に所有者の個人番号を付けることを軸に議論している。


同制度は公平な社会保障制度の基礎となることから、低所得者に対する社会保障の充実や行政事務の効率化、行政手続きの簡素化が期待され、生活保護の不正受給防止や脱税防止などにも役立つとみられている。


一方、制度導入に当たっては、個人情報の漏えいや不正利用への懸念も指摘される。このため、2013年5月に成立したマイナンバー法では、独立性の高い第三者機関「特定個人情報保護委員会」を設置。特定個人情報(個人番号を含む個人情報)の取り扱いを監視・監督し、必要があれば行政機関への立ち入り検査権限などを付与した。


さらに公明党の主張により、同法の附則には、法施行後1年をめどに、同委員会を個人情報全般の取り扱いについて監視・監督を行う「個人情報保護委員会」へと発展させ、世界の主要国並みに個人情報保護を強化する道筋も明記。これを受け、近く国会に提出される個人情報保護法改正案では、個人情報保護委員会の設置が規定されている。


公明党は現在、ICT(情報通信技術)社会に対応するための個人情報保護及び社会保障・税共通番号制度推進委員会(高木美智代委員長=衆院議員)を中心に、各関係団体の意見を聴取しながら、個人情報保護のあり方を慎重に検討している。

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