eコラム「北斗七星」
- 2015.02.18
- 情勢/社会
公明新聞:2015年2月18日(水)付
昨年、日本を訪れた外国人は過去最多の1341万人余となった。「住んでよし、訪れてよし」の観光立国の取り組みを強化しつつ、政府目標である2020年の2000万人達成に向けて着実な歩みが期待される◆観光の語源は、中国の古典「易経」の「国の光を観る」にあるとされる。それは「国の光を示す」との意味にも◆観光の原点は、単に名所や風景などを見ることだけではない。地域に住む人々が誇りを持ち、希望を持つことによって、地域の「光を示す」ことにあるといえる◆一見、何の変哲もない地域でも、どう魅力を引き出すか。7日に行われた公明党全国県代表協議会での活動報告は示唆に富む。新潟県本部代表の話によると、人が生活する場所としては世界で最も雪が降る豪雪地域で、県内で唯一、高速交通網から取り残された十日町市だが、過疎地域に誘致した女子レスリングの道場は、山奥で厳しい練習が行えると評判に。世界レベルの選手が多く育ち注目されているとし、「"何もない環境が財産"になりました」と◆作家の童門冬二氏は、上杉鷹山の師であった細井平洲の「土の中に徳が潜む」との言葉を通し、「自分のいる場所に徳が潜んでいることを一人一人が感じなければならない」と指摘する。地域の光を示す公明党議員の役割は大きい。(紀)