e公明党の代表質問 経済再生、復興加速をさらに
- 2015.02.19
- 情勢/解説
公明新聞:2015年2月19日(木)付
現場の声を大事にする公明党らしい質問内容だった。衆参両院の本会議で各党代表質問が行われ、公明党から山口那津男代表と井上義久幹事長が質問に立った。
経済の再生や東日本大震災の復興加速は、自公連立政権の最優先課題だ。井上幹事長は、経済再生について「家計へ、中小企業へ、地方へと『経済の好循環』を行き渡らせる。これが経済再生を成し遂げるための大きなカギ」と強調した。景気回復を確実に家計に波及させるために、賃金上昇の動きを本格化させることが重要である。政労使が協力して、収益の増加を雇用の拡大、賃金上昇へとつなげるよう期待したい。
まもなく発災から4年を迎える東日本大震災は、集中復興期間の最終年度(2015年度)に入る。しかし、被災地では今なお、約23万人が仮設住宅などでの避難生活を余儀なくされており、復興は道半ばだ。山口、井上両氏が集中復興期間後の財源確保を含めた国の方針を早急に示すよう強く求めたのに対し、安倍晋三首相は「16年度以降も被災者の方々に寄り添い、しっかり対応していく」と答弁した。ぜひ実行してほしい。
地方創生は国との連携が欠かせない。山口代表が情報や財政、人的な側面を含め、国として最大限支援するよう強く求めたのに対し、首相は「あらゆる方策を使って後押ししていく」と答えた。井上幹事長は妊娠中から子育て期まで親子を一括してサポートする拠点「日本版ネウボラ」を全国展開すべきだと主張。首相は「全国で整備していく」と明言した。
また、15年度からの介護報酬改定について井上幹事長は、改定率がマイナス2.27%になることを取り上げ、これまで懸命に介護サービスを提供してきた小規模事業者などが改定によって、経営難に陥らないよう配慮を求めた。山口代表も「加算が付けられたといっても、人材不足から必要な人員の配置ができず、結果として加算が取れない事業所も多いのではないかとの声が出ている」と介護現場の懸念を代弁した。
経済再生や復興加速、社会保障などの重要課題について、政府との認識を共有する質問となった。