e高校生「奨学給付金」が好評
- 2015.02.25
- 生活/子育ての補助金・助成金
公明新聞:2015年2月25日(水)付
授業料以外の教育費支援
予想上回る17万人申し込み
公明の主張でスタート 15年度は増額、対象拡大
高校生がいる市区町村民税所得割非課税世帯(年収250万円程度)の教育費負担を支援する「高校生等奨学給付金」(給付型奨学金)。昨年4月にスタートしたところ、申し込みが2014年度予算で計上した13.1万人分を大きく上回り、17万人分に上ったことが文部科学省の調べで分かった。
同給付金は、授業料以外の教科書代や教材費、PTA会費などに充てることを想定してつくられた。返済不要で、昨年4月入学の高校1年生を対象としている。
現在、国会で議論されている15年度予算案では、14年度の実績を踏まえ大幅に拡充。4月から新2年生、新1年生になる生徒各17万人分を盛り込み、給付額を一部増額、対象者も拡大した。給付額は要件を満たす高校生がいる世帯で年額3万2300~13万8000円(公立、私立、通信制で別額=表参照)になる。
今回、増額されるのは、(1)全日制の私立高校生で1800円増の3万9800円(2)通信制の公立で8700円増の3万6500円(3)同私立で9200円増の3万8100円。新たに生活保護受給世帯で通信制に通う高校生がいる世帯も対象に加えた。
支給額や支給方法などは都道府県により異なる場合がある。申し込みが必要で、多くは7月ごろまでに学校を通じて行う。問い合わせ先は各学校、または保護者が住んでいる都道府県となる。
この給付金は公明党が長年訴えてきたもの。特に、高校生授業料の無償化制度は、すでに授業料を全額免除されていた低所得世帯には恩恵が及んでいないことを重視し、返還の必要がない就学支援策創設を主張していた。
18日の参院代表質問では公明党の山口那津男代表が、所得格差が教育格差につながっているとの指摘に触れ、「家庭の経済状況による学びの弊害や格差を減らす取り組みが必要だ」と、返済不要の大学生向け給付型奨学金の創設などの取り組みを進めるよう訴えている。