eコラム「北斗七星」

  • 2015.02.27
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年2月27日(金)付




「スマートフォンやゲーム機などは、便利なときもありますよね。でも、使い方を誤ると、困ったことや、怖いことに巻き込まれることもあるのです」。こんなメッセージで始まる小冊子を香川県教育委員会が作成した◆小・中学生によるネット上のトラブルを未然に防ぐのが目的。(1)家の人と決めた使用ルールを守る(2)自分も他の人も傷つけない(3)夜9時までに使用を止めるという内容で、全県統一のルールは岡山県に次ぎ全国2番目◆同教委が昨夏実施した調査では、ネットに接続できるスマホやゲーム機を持っている県内の小学4年~中学生は85%以上にも。その中で「勉強に集中できない」「寝不足」などの悩みを抱えていることも分かったという◆約2年前、アメリカのある母親が13歳の息子にスマホを買い与える際に考えた「18の約束」が話題を呼んだ。電話にきちんと出る、誰かを傷つける会話に入らない、不適切な写真投稿をしない等々のほか、音楽鑑賞で自分の視野を広げるアドバイスなども。健康で豊かな人間性を持ち、現代のテクノロジーを上手に生かせる大人に育てたいという賢明な愛情に満ちている◆各家庭の事情は様々だろうが、ネット社会に触れるツールを持たせるからには、まずルールを決める。少なくともそれは、持たせる側の責任だろう。(祐)

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