e若者の政治参加拡大

  • 2015.03.06
  • 政治/国会

公明新聞:2015年3月6日(金)付




「18歳選挙権」法案提出

今国会成立で来夏の参院選から適用

与野党6党 公明の長年の主張実現へ




与野党6党は5日、「18歳選挙権」の実現に向けた公職選挙法などの一部改正案を衆院に再提出した。公明党から北側一雄副代表が出席した。改正案は公布後1年を経て施行されるため、今国会で早期に成立すれば、2016年夏の参院選から適用される見通し。


改正案は、自民、公明、民主、維新、次世代、生活の6党などが共同提出。現在「20歳以上」である国政選挙や地方選挙の選挙権年齢を「18歳以上」に引き下げることが主な内容だ。最高裁判所裁判官の国民審査などの投票資格も「18歳以上」となる一方、刑事裁判の裁判員や検察審査会の審査員の選任資格は「当分の間」、20歳以上に据え置かれる。


18、19歳の未成年者の選挙違反については、少年法に基づいて対応するが、買収など連座制の対象となる悪質な違反をした場合は、原則として少年法の「検察官送致(逆送)」制度を適用し、成人と同様に刑事裁判を受けさせる。民法の成人年齢や少年法の対象年齢の引き下げについては、付則で「検討を加え、必要な法制上の措置を講ずる」とした。


「18歳選挙権」について公明党は、1970年代から国会審議で取り上げ、選挙公約に掲げるなど、一貫して実現へ取り組んできた。今回の改正案の取りまとめでは、未成年者の選挙違反への対処について、少年法の適用対象から除外せず、同法に基づいて対応するよう提案するなど、与野党の合意形成をリードした。


提出後、北側副代表は記者団に対し、改正案について「世界の9割以上が選挙権年齢が18歳以下だ。わが国でも若い人々の政治参加を拡大し、政治に意見を反映していくという趣旨から非常に大事な法案だ。この国会で早い時期に成立させ、来年の参院選は18歳選挙権で実施できるようにしたい」と語った。


18歳選挙権を実現する意義については、「社会保障や税の問題などは世代間の公平をどう図るかが大きく、若い人々にとって大事なテーマだ」と指摘。社会保障や税、財政健全化などの政治課題を「若い人にとってどういう意味を持つか、分かりやすく伝えていくことが大事だ」と力説した。


また、高校在学中に選挙権を得るケースが多くなることには「学校教育の中で、議会制民主主義や国民主権とは何かとか、基本的な知識をしっかり教えることが大事だ。そういう取り組みも並行してやっていきたい」との考えを示した。

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