e公明党復興加速化決議~新しい東北へ(全文)
- 2015.03.09
- 情勢/解説
公明新聞:2015年3月8日(日)付
7日の公明党東日本大震災復興加速化会議で採択された「公明党復興加速化決議~新しい東北へ~」の全文は以下の通り。
日本と世界を震撼させた未曽有の東日本大震災から4年が過ぎようとしている。被災地では、あれほど高く積み上げられていたがれきの山が消え、各地で寸断・破損された鉄道や道路、港湾などの社会インフラも確実に復旧しつつある。
だが、今なお23万人もの人々が避難生活を余儀なくされ、仮設住宅には8万人の被災者が暮らしている。目に見えない放射能による不安は、12万人の"原発事故避難者"とともに、様々な風評被害を生み出し、復興の足枷となっている。
被災者一人ひとりの"今"に思いを馳せるとき、「3.11」はなおも"現在進行形"であり、復興は道半ばであることを痛感しないわけにはいかない。
2015年度は集中復興期間が5年の節目を迎え、いよいよ復興の正念場である。次の5年を見据え、さらなる復興の加速をなんとしても実現しなければならない。
復興とは、被災者一人ひとりの「心の復興」からコミュニティーの再生、さらには「新しい東北」の創出まで視野に入れた挑戦である。これを私たちは「人間の復興」と名付け、この4年間、懸命に挑戦してきた。
今、改めて誓う。被災者一人ひとりの声に耳を傾けることを。最後の一人が立ち上がるその日まで寄り添うことを。
公明党は「人間の復興」の旗を掲げ、全国に広がるネットワークの力を結集して、「新しい東北」の夜明けを告げるべく、復興の加速に総力を挙げることを誓い合いたい。
その決意を込め、ここに「公明党復興加速化決議~新しい東北へ~」を宣言する。
一、生活再建をめざす被災者を支えるために、住まいの確保、生業の再生、健康及び心のケア等の支援策をさらに拡充します。
一、地域間の住宅整備状況や生活再建ができない避難者の子どもが進学を断念するなど、新たな「復興格差」が生まれており、そうした格差の解消・是正に取り組みます。
一、震災の風化に立ち向かい、その記憶と教訓を活かし、東北は世界の防災・減災対策の拠点をめざします。仙台市で行われる国連防災世界会議の成果を踏まえ、世界の防災・減災をリードします。
一、おいしい食材、美しい景観、由緒ある歴史が豊かな東北の魅力を発信するとともに、スポーツ・文化・芸術による「心の復興」を進めます。特に2020年東京オリンピックを通し、東北の復興を全世界に発信します。
一、福島再生に向けて、今なお根強い風評被害の払拭に全力を挙げるとともに、イノベーション・コースト構想の早期具体化による「新しい福島」の創出をめざします。
以上、決議する。