eコラム「北斗七星
- 2015.03.17
- 情勢/社会
公明新聞:2015年3月17日(火)付
週末の土曜日は春分。首都圏の風景はまだ寂しく桜の開花が待ち遠しいが、毎年今ごろになると目を引くのが、楽しそうに歩く袴姿の女性たち。卒業式の季節だ。希望あふれる新出発を前に皆輝いている◆まるで街に花が咲いたよう。「常に心に美しい強い思いを抱き、それに向かって絶え間ない努力をする」。京セラ名誉会長の稲盛和夫さんの「若者へのメッセージ」だ。朝日新聞の連載「証言そのとき」で読んだ◆文は「自分の環境が不利だと嘆いたり、悲しんだり、不平不満を言っていては、ますます自分の境遇を悪くしてしまう。人生というのは、自分の心に描いた通りになります。これは、紛れもない事実です」と◆一方、「大事なことはシステムではない。何でもやってみなさいよ、というのがぼくの基本的な立場だ」と語るのは動物行動学者の日髙敏隆さん。『世界を、こんなふうに見てごらん』(集英社文庫)にあった◆同氏は「会いたい先達がいたら、素直に直接ドアをノックしてみるといい。案外、その人は、あとに続く世代を引き立てたい、訪ねてくる人にはいつでも会おうと思っているかもしれない」と言う◆ともに青年だけに限らず参考にしたい言葉。統一地方選前半戦のスタートまで2週間余。勝利をめざし強い思いで支持拡大に挑戦していきたい。(六)