e小規模保育に公的保険
- 2015.04.01
- 生活/子育ての補助金・助成金
公明新聞:2015年4月1日(水)付
万一の事故や病気に備え
改正法が成立 災害共済の対象拡大
子どもが学校や幼稚園、保育所で、けがや病気をした際に公的に補償をする独立行政法人日本スポーツ振興センターの災害共済給付制度。これまで認められていなかった小規模な保育施設を対象に加える法律の改正案(議員立法)が31日、参院本会議で全会一致で可決、成立した。きょう1日から施行される。
災害共済(公的保険)給付の対象例改正で対象に加わるのは、きょうから始まる「子ども・子育て支援新制度」において新たに認可される保育施設のうち、定員が6~19人の「小規模保育」、5人以下の「家庭的保育(保育ママ)」、企業内で預かる「事業所内保育」。
災害共済給付は、保育所や幼稚園、小・中・高校などの児童・生徒が加入する。学校管理下で、けがや病気をした際に、医療費や障害見舞金、死亡見舞金(最大2800万円)が支給され、掛け金は保育所の場合、1人当たり年間350円(沖縄県は175円)。民間の保険もあるが、乳幼児突然死症候群が対象外など補償範囲は限られ不十分との指摘があった。日本スポーツ振興センターが把握している、2013年度に保育所で発生した負傷・疾病の発生件数は、4万1175件となっている。
災害共済給付の対象拡大については昨年2月、公明党次世代育成支援推進本部(本部長=古屋範子副代表)が子ども・子育て支援新制度を進めるに当たり、全国小規模保育協議会の駒崎弘樹理事長(認定NPO法人フローレンス代表理事)と意見交換。駒崎理事長からは、小規模保育などに通う子どもの無保険化を防ぎ、保育の質を確保する観点から、同制度に加入できるようにするべきだとの要請を受けていた。
現場の声を踏まえ、公明党の伊佐進一衆院議員、山本香苗参院議員が小規模保育などの「地域型保育」を災害共済給付制度の対象とするよう重ねて主張。政府側の前向きな答弁を引き出していた。また、今回の改正案の国会審議では、浮島智子衆院議員、秋野公造参院議員が超党派の合意形成に尽力した。
積極的に動いた公明に感謝
全国小規模保育協議会 駒崎 弘樹 理事長
公明党に多大な協力をいただき、制度として小規模保育が誕生しましたが、公的保険の対象外であることが大きな課題でした。今回の法改正で小規模保育などが対象になったことは喜ぶべきことです。
公的保険は民間保険ではカバーできなかった乳幼児突然死症候群にも対応し、積極的に動いてくれた公明党には感謝しています。今後も、居宅訪問型保育への公的保険適用など、安心の保育環境の整備を進めてもらいたいです。