e次世代エネ実用化へ
- 2015.04.03
- 情勢/テクノロジー
公明新聞:2015年4月3日(金)付
参院予算委で矢倉、横山氏
商品開発や人材育成訴え
参院予算委員会は2日、2015年度予算案に関する一般質疑を行い、公明党から矢倉克夫、横山信一の両氏が次世代エネルギーとして期待される資源の実用化に関して質問した。
矢倉氏は、水素を活用した「水素社会」の実現に向け、商品開発や製品の国際標準化に力を入れるべきと主張。さらに、国内企業が他国に先駆けた技術を持つ燃料電池自動車の普及に向け、水素ステーションの整備を促進するよう求めた。
経済産業省側は、ガソリンスタンドの活用などで、水素ステーションを15年度中に全国約100カ所まで整備する考えを示した。
また矢倉氏は、さいたま市で行われている、ごみ焼却炉の廃熱で発電した電気で水素を作り出す水素ステーションの実証実験を紹介し、「再生可能エネルギーを由来とする水素製造を進めることを、水素社会実現の一つの目的にしてほしい」と訴えた。
宮沢洋一経産相は「22年度に再エネ由来の水素を競合可能な価格で製造する技術を確立することを目標としている」と答えた。
一方、横山氏は、日本近海に世界有数の埋蔵量があるとされるメタンハイドレートの開発を進めるためには、民間事業者の参入促進と研究者、技術者の養成が欠かせないと主張した。
宮沢経産相は「商業化に向けて民間企業の知見・技術は不可欠。連携して進めていく」と述べ、研究者らの養成については、「学識経験者、石油開発会社などが参加するシンポジウムや学会を通じて、政府の調査結果を学問の世界とも共有している」と答弁した。
これに対し横山氏は「メタンハイドレートは国策を担う分野になる可能性がある。特別な人材育成プログラムがあっていいのでは」と、重ねて提案した。