e観光新時代 幕開け
- 2015.04.13
- 情勢/国際
公明新聞:2015年4月13日(月)付
日中韓担当相が共同声明
相互交流3千万人に
約4年ぶりで第7回となる日中韓の観光担当相会合が12日、都内で開かれ、太田昭宏国土交通相(公明党)、中国の李金早国家観光局長、韓国の金鍾徳文化体育観光相が、3国間の人的交流を2020年に3000万人まで拡大することを目標に掲げた共同声明を採択した。
声明では、昨年の3国間の人的交流が初めて2000万人を超えたことを踏まえ、今年を「日中韓観光交流新時代」の幕開けと位置付けた。また、3000万人の目標達成に向け、3国が連携して航空路線の充実をはじめとした旅行者の利便性向上に取り組むことで合意した。
さらに、18年の韓国・平昌冬季五輪、20年の東京夏季五輪・パラリンピックの開催を視野に入れ、東アジアを一圏域として欧米などの地域から旅行者を連携して呼び込む「ビジット・イースト・アジア・キャンペーン」の推進も盛り込まれた。
さらに、3国の観光交流における質の向上にも目配り。各国の生活習慣の違いなどによって生じるトラブルの解消や、旅行者の安全確保などに向けて、緊密に情報共有して取り組むことで一致した。
会合終了後の記者会見で太田国交相は、声明に基づく3国の観光協力が「政府間の関係にも間違いなく良い影響を与える」と強調。今後の課題については、「中韓両国への日本人旅行者をいかに増やすかだ」と指摘し、両国の地方も含めた新たな観光資源の開拓に協力する考えを示した。次回会合は、16年に中国湖北省武漢市で開催する予定。