e第18回統一地方選後半戦 市区町村議選の結果分析

  • 2015.04.30
  • 情勢/解説

公明新聞:2015年4月29日(水)付



第18回統一地方選挙の後半戦(26日投票)である一般市・東京特別区(葛飾区、足立区を除く)・町村議会選挙で、公明党は計1248人(町議選の推薦1人を含む)を擁立、1245人が当選する大勝利を果たした。地方創生の担い手を選ぶ今回の統一地方選で、公明党は引き続き地域発展に貢献する役割を託された。



後半戦の特徴

市議選 6回連続で「第1党」



公明党は前半戦の大勝利に続き、後半戦の市区町村議選でも大勝利を果たすことができた。


今回の選挙戦は、昨年12月の総選挙から勢いを増す自民党、党勢回復に躍起の民主党、都市部で積極的に候補を擁立し勢力拡大をめざす維新の党、前半戦に引き続き議席拡大を狙う共産党など各党がしのぎを削った。その中で、公明党は激戦を勝ち抜き、地方政治でも有権者から大きな期待を寄せられた【表参照=党派別の立候補者数と当選者数】。


今回の後半戦の平均投票率は、市議選48.62%(前回50.82%)、区議選42.81%(同43.23%)、町村議選64.34%(同66.57%)で、いずれも過去最低となった。


公明党の一般市議選の当選者数は908人で、政党別当選者数として6回連続で「第1党」の座を守り切った。東京特別区議選は166人が当選した。


町村議選では立候補者全員の171人が当選を果たし、このうち3町村で空白区を解消し、公明党の議員ネットワークがさらに広がった。


自民党は後半戦も積極的に候補者を擁立し、市議選では前回より公認候補の当選者数を120人増やし、東京特別区議選では「第1党」の座を守った。


国民の信頼を回復できない民主党は前半戦に引き続き苦戦を強いられた。結党以来伸ばしていた市議選での議席占有率は、初めて前回を下回る結果となった。


維新の党は都市部で支持を広げ、市議47人、区議29人が当選した。


共産党は前半戦の勢いを維持した。



一般市議選

9議会で議席増果たす



公明党は後半戦の一般市議選では、287市議会に現職736人、新人173人の計909人を擁立し、908人当選(無投票当選21人を含む)を勝ち取った。前々回の選挙で得た4議席の回復をめざした長野県松本市議選は、新人が184票差で落選し3議席にとどまった。


政党別の当選者数としては1995年の統一地方選で自民党を抜いて以来、6回連続で「第1党」となり、また、女性候補295人の全員当選によって、女性の当選者数でも前回に続き「第1党」となった。


他党の有力候補との激戦の中、25市が過去最高得票を記録。このうち秋田県大館市は677票増(増加率124.5%)によって1議席増(回復)とした。前回選挙より110%以上の増加率を達成して最高得票を達成した市は、大館市を含め群馬県桐生市、愛知県みよし市、埼玉県白岡市の計4市となった。


今回、議席増を果たしたのは青森県八戸市、秋田県大館市、山形市、埼玉県の羽生市と鴻巣市、蓮田市、愛知県安城市、大阪府大阪狭山市、福岡県飯塚市の9議会。このうち八戸市は定数4減の中で3議席、山形市は定数2減の中で3議席を獲得した。


一方、栃木県真岡市(定数7減)、青森県弘前市(同6減)、宮崎市(同6減)は、定数の大幅削減の中で現有議席を確保した。


後半戦の市議会選挙によって公明党の議席占有率が20%以上【表参照=公明党の議席占有率が20%以上の議会】となったのは36市議会。このうち大阪府の門真市と守口市、東京都武蔵村山市は30%を超えた。



東京特別区議選

議会「第2党」の座を死守



統一外選挙の足立、葛飾両区を除く21区に、公明党から168人が立候補した。166人が当選を果たし、自民党に次ぐ「第2党」の座を死守した。


激戦となった杉並区は、最終盤の懸命の追い上げにより、前回比1747票増で現有8議席を守り抜いた。このほか、2人が当選した千代田区は前回より40票を積み増し、北区は定数4減の中、現有10議席を守り抜いた。


12人全員の当選を果たした大田区は、2014年11月の公明新聞購読部数が6076部に上り、区内の有権者58万5346人(14年9月2日現在)に対する購読率で1.04%を達成。一昨年に引き続き、2年連続1%を突破していた。日常的に公明新聞を通じて、党の活動や政策への理解を深めてもらう地道な取り組みが、選挙戦の好結果につながったといえよう。


1票の貴重さを痛感させる選挙戦となった渋谷区(当選者6)では、公明新人が執念の猛拡大により次点候補を10票上回る僅差で勝利。世田谷区(同10)でも、公明現職が次点候補を14票差で振り切った。


板橋区(同11)では1人が125票差で次点、江東区(同9)でも1人が96票差で惜敗した。


公明党は21区のうち12区で議席占有率が20%以上となった。


一方、民主党は88人が立候補したが17人落選。共産党は2区で2人落選した。



町村議選

連続4回の全員当選



公明党は町村議選で、142町村に171人(現132、前2、新37)を擁立し、2003年の統一選以来、連続4回の全員当選となった(21人は無投票当選)。


埼玉県三芳町は町村議会で唯一、公明党の議席占有率が20%に達した。


空白区を解消した3町村の健闘も目を引く。山形県白鷹町は12年ぶり、奈良県河合町は4年ぶりの議席回復を果たした。群馬県嬬恋村は8年ぶりの当選に加えて、1999年の過去最高得票を257票上回った。


このほかにも、17町村で過去最高得票を達成。愛知県阿久比町、同県武豊町、福岡県新宮町は、200票以上を獲得した。


激戦の中、30町村でトップ当選を果たした。


福島県南会津町、茨城県利根町、群馬県の草津町と板倉町、東京都大島町、千葉県の横芝光町と長南町、神奈川県開成町、長野県の軽井沢町と豊丘村、静岡県の函南町と清水町、小山町が1位で勝利を飾った。


また、愛知県の大口町と蟹江町、大阪府の田尻町と岬町、奈良県の上牧町と河合町、大淀町、香川県三木町、福岡県の篠栗町と新宮町、芦屋町、岡垣町、川崎町、福智町、長崎県の長与町と時津町、熊本県の菊陽町で首位に輝いた。

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