e海外留学支援が拡充
- 2015.05.07
- 情勢/社会
公明新聞:2015年5月6日(水)付
給付型奨学金の対象者を2000人分上積み
今年度から
文部科学省と日本学生支援機構は今年度から、海外に交換留学などで渡航する学生を支援するための、返済不要の給付型奨学金の対象を拡大する。
今年度予算には、昨年度に比べ2000人増の2万2000人分の奨学金予算が盛り込まれ、留学できる人数が大幅にアップ。さらに、支給対象となる学生の成績基準も緩和された。これまでは、成績基準が2.3以上(優を3、良を2、可を1として算出)だったが、今年度からは、2.0以上でも大学側が認めれば支援の対象となった。
奨学金を受けられるのは、在籍する大学が交流協定(文科省認定)を結ぶ海外の教育機関に留学する学生。給付型奨学金を月額6万~10万円(留学先ごとに金額が異なる)受け取ることができる。
公明党は長年、グローバルな人材を育成する観点から、海外留学支援の必要性を主張してきた。これを受け、政府は2004年度から海外留学支援制度をスタート。当初の貸与人員は1000人で有利子の奨学金だった。
その後、公明党は海外に留学する学生が減り続けている現状を指摘【表参照】。09年に発表した学生向け政策集「スチューデント・ポリシー2009」で海外留学支援の強化を訴え、13年5月には党学生局が大学生ら3610人への調査を基に、学生施策の充実を求める提言を文科相に提出した。提言では学生が留学を経済的な理由で断念しているケースがあることなどを踏まえ、特に海外留学向けの奨学金制度の充実を促した。
こうした公明党の強力な後押しもあり、政府は海外留学支援の強化を推進。海外に渡航する日本人留学生について、現在の6万人(12年度)から12万人に増やす目標を掲げている。