eブラック企業名 早期公表へ

  • 2015.05.18
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年5月16日(土)付



大企業対象、送検前でも 

厚労省



厚生労働省は15日、労働環境が劣悪な「ブラック企業」のうち、違法残業が複数の事業所で行われている大企業について、書類送検される前でも企業名を公表すると発表した。早期の是正を促すためで、18日に全国の労働局長を対象に臨時会議を開き、対策を指示する。


従来は是正勧告に従わず書類送検した場合に企業名を公表していたが、大企業にはこうしたケースは少なかった。塩崎恭久厚労相は15日の閣議後記者会見で「名前を公表される企業の行動は今までと違ってくるはずだ」と強調した。


対象は複数の都道府県に事業所をもつ大企業。具体的には(1)1カ月当たりの残業時間が100時間超(2)1事業所で10人以上、あるいは4分の1以上の労働者が違法残業状態(3)1年程度の間に3カ所以上の事業所で違法な長時間労働が認められる―などに該当すれば、是正勧告を出すとともに企業名を公表する。


「ブラック企業」の企業名公表は公明党が一貫して主張し、2014年度から実現。その後も国会質問や提言などを通じ、若者を使い捨てにする企業への対策強化を訴え続け、今回の対応につながった。

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