e国民理解深める審議に

  • 2015.05.18
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年5月16日(土)付



「平和安全法制」政府が国会提出 

復興の遅れ許されぬ
集中期間後の自治体負担
記者会見で井上幹事長



公明党の井上義久幹事長は15日午前、国会内で記者会見し、政府が同日国会に提出した「平和安全法制」の関連法案や東日本大震災の復興加速などについて、大要、次のような見解を述べた。


平和安全法制


一、安全保障は国民の理解が不可欠であり、国会審議を通じて国民の理解を深め、幅広いコンセンサス(合意)をつくることに努力したい。そのために政府には、分かりやすく丁寧な説明をお願いしたい。


一、政府・与党で合意してベストの法案ということで国会に出しているので、(野党側には)できるだけ充実した審議をお願いした上で、成立を期したい。国の安全保障に関わる重要な法案だから、立法府として幅広い合意をつくり出せるよう努力したい。


東日本大震災の復興


一、(復興庁が来年3月末に終了する集中期間後の復興事業について、被災自治体に費用の一部負担を求める方針を示したことに関して)国民の税金(が財源)だから、国民の理解を得る意味で事業を精査する必要はあるが、自治体に一部負担を求めることが足かせになって、復興が遅れるようなことがあっては断じてならない。地元から復興の遅れを懸念されることがないよう、政府は自治体や被災者の声を受け止めなければならない。


一、政府は「創造的復興」を打ち出しているから、幅広い事業をその観点から認めて推進できるようにしなければならない。例えば、三陸沿岸道路の整備について、自治体の一部負担が生じることで開通が遅れるとの懸念が出ているが、政府として「復興道路」と位置付け、10年以内の完成を約束しているのだから、当然、その方針は堅持されるべきだ。その他の「復興支援道路」も同様だ。


一、与党としても、集中期間後の事業のあり方について(政府への)第5次提言に盛り込みたい。自治体が安心して復興に取り組み、必要な事業をできるようにすることが大事だ。特に、財政の厳しい市町村が大半で、各県でも財政力に違いがあるので、(国と自治体の)両方が話し合い、合意して今後5年間に取り組めるよう、提言したい。


参院選挙制度改革


一、参院が(3年ごとに)半数改選される中で、選挙区を「都道府県」単位とすることは「1票の格差」是正にかなり無理があるということで、最高裁も「抜本改革」を指摘し、公明党は「11ブロック制」にすることがベストではないかという方針を打ち出している。


一、参院のコンセンサスを得て、この夏までに結論を出さなければいけない状況を考えると、時間的にかなり厳しい。憲法違反の状態を解消することが最優先課題だから、われわれの案にはこだわらずに格差是正できる案を検討する余地があるのではないか。

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