e鳥獣被害対策前進へ

  • 2015.05.20
  • 情勢/社会
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公明新聞:2015年5月20日(水)付



改正法施行で全国的に体制強化
捕獲の担い手確保



増えすぎた野生動物が農作物や生態系に深刻な被害を与えている事態を改善するため、捕獲体制を強化する「改正鳥獣保護法」が今月29日に施行される。


動物に食い荒らされた農作物の被害額は、調査を始めた1999年から年間200億円前後で推移。2013年の調査では、全ての都道府県で年間4500万円超の被害が出ている。貴重な高山植物への食害など生態系に与える影響も深刻だ。市街地にクマやイノシシが迷い込み、人間に危害を加えることもある。


被害が深刻化している主な原因は、(1)動物の生息域の拡大(2)狩猟者の減少・高齢化(3)耕作放棄地の増加―だ。特に狩猟者の減少に関しては、1975年から2012年までに狩猟免許所持者が30万人以上減った。


そこで改正鳥獣保護法では野生動物を捕獲する担い手を増やすため、捕獲の専門事業者を都道府県知事が認定する制度を創設。猟友会のほか、警備会社などの参入を想定し、効率的な捕獲体制の実現をめざす。


網やわなを使った猟の免許が取得できる年齢を20歳以上から18歳以上に引き下げたり、条件付きで住宅地での麻酔銃の使用を認めたりするなど規制緩和も進めた。


野生動物による暮らしと生態系への被害対策を充実するため公明党は、改正鳥獣保護法の成立に尽力。捕まえた動物の命をムダにしないという観点から、ジビエ料理(野生動物の肉を使った料理)への活用も推進し、地方創生につなげようと取り組んでいる。

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