eコラム「北斗七星」

  • 2015.05.27
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年5月27日(水)付



こんな所に? 地元の人もあまり乗らない路線バスだけど? おそらくは台湾からの観光客で、少人数のグループが3組、4組。これまで見かけたことがない光景◆北海道最南端の町・松前町までは、函館市から特急列車とバスを乗り継いで2時間半ほど。国内有数の観光地から、ちょっと足を延ばす外国人旅行者が増えている◆「ワン・サウザンド・ツー・ハンドレッド...」。片言の英語で運賃を説明する運転手は大変でも、大きなビジネスチャンス。曲がりくねった海岸線や白波の立つ日本海、その対岸にかすむ津軽半島。こちらには見慣れた風景も、彼らにとっては車窓から乗り出さんばかりにシャッターを切る対象になる◆「見て見て、この景色!」。そんな情報は、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を通じて世界に広がり、次の来訪者をいざなう。だからこそ、公明党の山口那津男代表は、公衆無線LANの整備や各種案内の多言語化について、「都市部や有名な観光地のみならず、潜在力のある地域に広がっていくことが重要」と全力で取り組む姿勢を示す◆住民には気付かない地域の魅力を"顕在化"させ、着実に地方創生につなげていく。全国的にも今年4月の訪日外国人数は、月間ベースで過去最多を更新しており、間違いなく好機は来ている。(武)

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