e「経済の好循環」確実に

  • 2015.06.08
  • 情勢/社会
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公明新聞:2015年6月5日(金)付



公明が成長戦略を提言

女性、若者など「人」に重点
ICT(情報通信技術)活用やロボット産業育成、防災・減災対策も



公明党の石井啓一政務調査会長らは4日、首相官邸で菅義偉官房長官を訪ね、「確かな経済の好循環へ」と題した成長戦略を申し入れた。


今回の申し入れは、自公政権が誕生して以来、企業収益の拡大が賃金上昇や個人消費の拡大をもたらす「経済の好循環」に向けた動きが着実に進む一方、その実感が地域の隅々まで行き渡っていない実情を踏まえたもの。6月末に政府が取りまとめる予定の「日本再興戦略」改定版に、提言した施策を反映させることが狙い。


成長戦略は、分野横断的な取り組みと、分野ごとの取り組みの2章からなり、12のテーマの下、具体策を示した。最大の特徴は、「地域の経済を支えるにも、厳しい国際競争を勝ち抜くにも、基盤となるのは人材」として、人材育成に重点を置いた点だ。


例えば、(1)女性や若者が活躍する社会へ、妊娠期から育児まで支援をワンストップ(1カ所)で切れ目なく行う「日本版ネウボラ(子育て世代包括支援センター)」の設置拡大(2)女性の健康包括支援法(仮称)の早期制定(3)ブラック企業対策の強化や非正規雇用の処遇改善(4)都市部の人が地方に移り住むUIJターンの就職活動に対する支援拡充―などを提言。「人材の育成と教育の充実」として、世界で戦える教育力と研究力を有する「卓越大学院」群の形成を提唱した。


ICT(情報通信技術)活用やロボット産業の育成、防災・減災に資するインフラ整備の推進を強く打ち出したのも、成長戦略の特徴の一つだ。


具体策としては、4K、8Kと呼ばれる高精細の映像を活用し、医療などで新たなサービスを実現することや、自動車、家電などがインターネットにつながることで産業が効率化し、生活の利便性が向上するよう研究体制の整備などを提案。インフラの老朽化対策の推進や、ドクターヘリ、消防防災ヘリの整備なども求めた。


これに対し、菅官房長官は、女性や若者の活躍などについて「政府として重点的に取り組んでいきたい」と答えた。

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