e紛争の未然防止が重要

  • 2015.06.29
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年6月27日(土)付



平和安全法制 首相「専守防衛は堅持」

衆院特委で上田氏



衆院平和安全法制特別委員会は26日、安倍晋三首相らが出席して総括的集中質疑を行い、公明党からは上田勇政務調査会長代理が質問に立った。


上田氏は、「日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、適切な防衛力によって抑止を図ることは必要だが、それだけでは不十分」と指摘。他国との紛争を未然に防ぐための信頼醸成のほか、経済開発や人間の安全保障の分野での協力など、「多角的なアプローチによって初めて平和は達成できる」と訴えた。


安倍首相は、紛争の種をあらかじめ除去することが大きなポイントとし、そのために民主化対策や開発途上国の人材育成に取り組む考えを示した。


また、上田氏は、2013年12月に閣議決定した「国家安全保障戦略」の基本理念に書かれた「専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国とはならず、非核三原則を守る」との一文に言及し、平和安全法制の理念について首相の考えを聞いた。


安倍首相は平和安全法制においても同戦略と同様、憲法9条に基づき、専守防衛などの基本理念を堅持するとした上で、「平和国家としての歩みはこれからも決して変わることはない」と力説。「(今回の法整備は)このような理念に基づいて日本の平和と国民の幸せな暮らしをさらに確かなものにする」と語った。


一方、上田氏は、議論になっている中東・ホルムズ海峡における機雷掃海について政府の見解をただした。


中谷元防衛相は、「(自衛の措置の)新3要件を満たす場合においては機雷の除去を実施することが可能になる」としたものの、「掃海艦艇は攻撃には非常に脆弱であり、戦闘が現に継続されているような現場においては掃海活動を円滑に行うことができない」と明言した。


また、専守防衛のあり方に関する上田氏の質問に対し、中谷防衛相は「(自衛を超える)大陸間弾道弾や長距離戦略爆撃機などの保有はいかなる場合にも許されない」と述べた。

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