e復興事業費6.5兆円
- 2015.06.29
- 情勢/社会
公明新聞:2015年6月28日(日)付
地元の声に配慮、自治体負担を大幅に軽減
政府は24日、東日本大震災の復興事業費について、2016年度から5年間(復興・創生期間)の新たな予算枠組みを正式に決定しました。総額は約6兆5000億円で、11~20年度までの10年の総事業費は約32兆円となります。
新たな枠組みの下では、高台移転などの基幹的事業や東京電力福島第1原発事故に由来する事業は、全額国費負担を継続。財源は一般会計からの繰り入れ2兆4000億円、景気回復に伴う復興税収の上振れ分1兆9000億円などで賄い、新たな増税は行いません。
16年度以降の5年間の事業費のうち、15年度までゼロだった地元自治体の負担額は、岩手が約90億円、宮城が約80億円、福島が約50億円で計約220億円。当初の計画では、被災3県で300億円弱としていましたが、被災地の負担軽減を求める声に配慮し、大幅に圧縮しました。被災3県は、「ぎりぎりまで(負担の)ハードルを下げていただいた。心より感謝を申し上げたい」(村井嘉浩・宮城県知事)などと評価し、負担受け入れを表明しています。
公明党は、地元自治体の一部負担について、「復興の遅れにつながることがあっては断じてならない」として、現場の意見を十分に踏まえた対応を要請。自民、公明の与党両党でも、復興加速に向けた第5次提言を政府に申し入れ、「自治体の財政状況にも十分配慮」するよう求めていました。今回の枠組みに基づき、与党として今後の予算確保に努め、復興加速を強力に後押ししていきます。