e新3要件他国防衛認めず

  • 2015.06.29
  • エンターテイメント/メディア

公明新聞:2015年6月29日(月)付



平和安全法制 内閣法制局も「憲法適合」

NHK番組で井上幹事長



公明党の井上義久幹事長は28日午前、NHK番組「日曜討論」に与野党の幹事長らと共に出演し、「平和安全法制」の関連法案などについて、次のような見解を述べた。



【延長国会への対応】



一、国会を大幅延長して審議することになった。特に平和安全法制は国の存立や国民の生命を守る、国際貢献で日本がどう役割を果たすかなど、極めて重要な法案だ。徹底審議で議論を深め、国民の理解を得て結論を出したい。


一、(自民党若手議員の勉強会で報道機関への圧力を求める発言があった問題について)言論・報道の自由は最大限尊重されるべきで、圧力をかけられるともし考えているならば、政治家としての基本的認識が間違っている。極めて残念、遺憾だ。



【平和安全法制】



一、われわれは、平和安全法制の議論に当たり、従来の政府の憲法解釈との論理的整合性、法的安定性を維持すべきというのが一番強い主張だった。憲法解釈の基本は1972年の見解で、一番のホシは自国防衛としての武力行使しか認めていないことだ。それに基づいて新3要件を決めた。


一、新3要件は、わが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある(場合で)、しかも、これを排除してわが国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がない(時に限り)、必要最小限の実力行使(を認める)ということで、あくまでも自国防衛だ。いわゆる他国防衛を目的とする集団的自衛権は認めていない。


一、日本を取り巻く安保環境が大きく変わっていることは、各党ほぼ共通した認識だと思う。日米防衛協力の信頼性、実効性を高めることで抑止力を強化し、紛争を未然に防ぐことが重要だ。例えば日本防衛のために共同で活動している米艦が攻撃された場合、一緒に活動する日本の自衛艦が守ることができなかった。そこを埋めて抑止力を高めることが、今回の法整備の大きな目的だ。



【学者らの「違憲」発言】



一、学者、専門家の意見は真摯に受け止めるべきだが、憲法との適合性を慎重に検討する、その中で国の存立や国民の命を守るための法整備をするのは政府や国会の責任だ。内閣法制局は慎重に(法案の憲法との)適合性を検討するという意味で「憲法の番人」の役割を果たしてきた。法制局として平和安全法制は憲法適合と明確に言っている。



【今後の法案審議】



一、(参院送付から60日たっても議決されない場合、衆院で再可決できる)「60日ルール」は全く考えていない。丁寧な審議を通じて法案を国民に理解していただき、結論を出したい。維新の党から(対案が)出てきたら、幅広い合意形成をするのは国会の役割でもあるので、しっかり取り組んでいきたい。他の党もぜひ対案を出していただきたい。

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