e無戸籍者の解消を急げ

  • 2015.07.27
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年7月24日(金)付



議連が法相に申し入れ

大口氏ら



超党派でつくる「無戸籍問題を考える議員連盟」は23日、法務省を訪れ、上川陽子法相に対して無戸籍解消に関する緊急の申し入れを行った。公明党から同議連会長代理の大口善徳衆院議員が出席した。


席上、議連側は、法務省が無戸籍者の解消に向けて今年5月に立ち上げた「無戸籍者ゼロタスクフォース」について、「無戸籍問題を解決するためには、法務省だけでなく総務省、文部科学省、厚生労働省の職員を加え横断的に対策を講じる必要がある」と指摘。さらに、専門家や学識経験者も追加するよう求めた。


また、国民への番号通知が10月から始まるマイナンバー制度について「住民票がない無戸籍者はマイナンバーを取得できない」とし、無戸籍者に対する広報啓発や、コンビニエンスストア、郵便局などにおける呼び掛けの強化を訴えた。


これに対して上川法相は、無戸籍者の発見と解消の両方を同時に進める必要があるとし、同議連や関係機関などと連携しながら対策に取り組むと述べた。


法務省によると、7月10日現在で623人の無戸籍者が確認されているが、専門家などは実際はさらに多いと指摘する。その原因の7割は民法772条の嫡出推定によるとされるが、出産時の貧困など人によって状況は異なる。住民票がないため契約や就職ができないほか、学習の機会を奪われた無戸籍成人も多い。

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