e若者とともに未来築く
- 2015.08.03
- 情勢/社会
公明新聞:2015年8月1日(土)付
党青年委が首相に提言
"現場の声"政治につなぐ
公明党青年委員会(石川博崇委員長=参院議員)は31日、首相官邸で安倍晋三首相に対して「青年政策アクションプラン2015」を手渡した。石井啓一政務調査会長が同席した。
同プランは、党青年委が昨年8月、全国の若者の声をもとに安倍晋三首相宛てに行った提言を発展させたもの。昨年の提言は、「青少年雇用促進法案」や、「地域おこし協力隊」事業の拡充など、要望した全51項目のうち約9割以上が実現や実現に向けて具体的に前進している。
冒頭、石川委員長は、日本経済は力強さを取り戻しつつあるが、若者が置かれている状況は依然として厳しいと指摘。公明党が45年以上にわたり訴え続けてきた18歳選挙権の実現に言及し、「今こそ若者と一緒になって未来を築きたい」と語った。
その後、樋口尚也党青年局長(衆院議員)が同プランについて説明。若者の安定的な昇給や、子育て世代への重点的な賃金配分など、若者の賃金上昇に向けて「政労使会議」を各都道府県にも設置するよう提案した。また、「『ブラック企業』や『ブラックバイト』はもう根絶しないといけない」と力説した。
このほか、結婚を希望する若者への支援を推進する一方、晩婚化や非婚化など、若者のライフスタイルの多様化を踏まえ、親の介護への不安と負担を緩和するための支援策の充実、性的マイノリティー(少数派)への理解を深めて誰もが暮らしやすい社会の必要性を訴えた。
安倍首相は、「若者の声をこのような形で政策提言してくれたことに感謝したい」と表明。ブラック企業対策について「政治的なリーダーシップが必要」とし、対策を強化する考えを示した。その上で、「18歳選挙権は公明党が強く主張してくれたおかげで実現した」とし、若者政策の推進に今後も協力していきたいと語った。
アクションプラン強化 賃金上昇、奨学金を充実
席上、党学生局(中野洋昌局長=同)も、全国で開催した学生懇談会や有識者との意見交換、視察などをもとに取りまとめた政策提言を行った。
中野局長は、学生を取り巻く現状の課題について報告。その上で、若者の投票率向上に向けて大学内や駅前などに期日前投票所の設置を促進するよう要望。奨学金の返済月額を所得に応じて柔軟に設定できる「所得連動返還型奨学金制度」を具体的に進めるよう求めた。
また、企業が「内定者」に就職活動を継続しないよう圧力をかけて有能な人材を確保する「就活終われハラスメント」(オワハラ)対策、アルバイトなどの処遇改善や賃金上昇の推進のほか、海外留学に対する支援強化、理工系分野に興味を持つ女子学生への応援策なども訴えた。