e派遣法改正案 参院で可決
- 2015.09.10
- 政治/国会
公明新聞:2015年9月10日(木)付
派遣労働者の雇用安定やキャリア形成支援を強化する労働者派遣法改正案が、9日の参院本会議で自民、公明両党などの賛成多数により可決された。同法案は6月19日に衆院を通過したが、参院で修正されたため、衆院での再可決を経て11日にも成立する見通し。
改正案では、派遣労働者が不安定な状態のまま固定されることを防ぐため、有期雇用の派遣労働者が派遣先の同じ職場で働ける期間を全ての業務で上限3年とする。派遣先の派遣受け入れ可能期間も3年に制限するが、労使が話し合って延長できる仕組みも設ける。
派遣元(派遣会社)に対しては、期間制限を迎える派遣労働者の次の働き先を確保する取り組みや、計画的な教育訓練の実施などを新たに義務付ける。
規制強化し、正社員への道開く
石井政調会長
公明党の石井啓一政務調査会長は9日、国会内で記者会見し、参院で可決された労働者派遣法改正案に関して「派遣会社の約8割は届け出制(での事業)だが、これを全て許可制にする。規制強化することで許可取り消しを含む厳しい監督ができる」と指摘。法改正によって業界の健全化が進むとの認識を示した。
また、雇用安定措置や教育訓練、キャリア形成に関する相談の実施などを派遣会社に義務付けることから「正社員を希望する人には正社員の道を開いていく。派遣労働を続けたい人には雇用安定措置を行う。派遣労働者にもメリットが大きい」と強調した。