e被害拡大、全容つかめず

  • 2015.09.14
  • 情勢/社会
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公明新聞:2015年9月12日(土)付



鬼怒川決壊不明22人
記録的豪雨栃木、宮城で3人死亡



記録的な豪雨で鬼怒川の堤防が決壊した茨城県常総市では11日、孤立した住民らの救出活動が続いた。同市では安否の分からない人が、8歳の子ども2人を含めて22人おり、被害の全容は依然明らかになっていない。


宮城県などでも河川の決壊や氾濫が相次ぎ、被害は東北地方に広がった。死者は栃木・宮城両県で計3人となった。


気象庁は11日午前、栃木、茨城両県に出していた大雨の特別警報を全て解除。同日未明、宮城県に大雨特別警報を出し、夜に解除した。国土交通省によると、宮城、栃木、茨城各県の7河川で堤防の決壊が確認された。


県などによると、常総市の床上・床下浸水は計1万1000軒に達し、ヘリコプターによる救助者だけでも1100人を超えた。警察庁によると、救出作業は夜通し行われ、12日中に完了する見込み。


浸水地域では、毎分最大60トンの排水能力のある国土交通省のポンプ車を使い、排水作業が続いた。決壊部分からの水の流出は11日にほぼ止まったが、太田昭宏国交相(公明党)は同日、今後の降雨に備え「1週間程度で何とか決壊口を締め切っていきたい」と応急工事に全力を挙げる考えを述べた。


一方、宮城県大崎市の古川西荒井地区では11日午前、渋井川の堤防3カ所が決壊。孤立した住民を救出するため、自衛隊に災害派遣を要請し、約175人が救助された。


公明、救援・復旧に全力
茨城で石井氏 宮城で若松、真山氏ら


公明党の石井啓一政務調査会長は11日、茨城県常総市で鬼怒川の堤防が10日に決壊し、甚大な浸水被害が発生したことを受け、現場の被災状況を確認し、市内の避難所で住民を励ました。県議、市議が同行した。


一行は、鬼怒川の堤防が決壊した現場付近で、濁流によって倒壊した家屋や分断された道路などを見て回った。その後、避難所の市立石下西中学校を訪問。石井氏が「困ったことがあれば何でも言ってください」と声を掛けると、住民からは「携帯電話を充電して、家族に連絡したい」などと声が上がった。


視察後、石井氏は「被災者に寄り添いながら、公明党のネットワークの力を最大限生かし、一日も早い復旧に全力を尽くす」と述べた。


一方、公明党の若松謙維参院議員と真山祐一衆院議員は11日、宮城県を流れる渋井川の堤防が約20メートルにわたって決壊し、広い範囲で浸水した大崎市の古川西荒井地区に急行した。石橋信勝、小野寺初正の両県議と横山悦子市議が同行した。


一行は、膝下まで水に漬かりながら被災現場を丹念に見て回った。約80人の被災者が身を寄せる古川第五小学校の避難所では、避難者から窮状を聞いた。


自宅から避難できなくなり、ヘリコプターで救助された大村あや子さん(66)は「いつ戻れるか、家がどうなっているか不安です」と涙目で話した。


視察を終え、若松氏は「激甚災害の早期指定に向け全力を挙げる」と語った。

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