e全国県代表協議会 山口代表のあいさつ(要旨)
- 2015.09.14
- 情勢/社会
公明新聞:2015年9月13日(日)付
限界突破の拡大に挑戦
公明は若者ニーズに応え抜く
はじめに
全国の都道府県本部の代表、幹事長の皆さん、連日、党勢拡大の全力の闘い、本当にありがとうございます。
このたびの大雨で、栃木県や茨城県、宮城県を中心に各地で甚大な被害が発生しました。現地では今なお、行方不明者の捜索や救出作業が行われており、関係機関の皆さまに引き続きの努力をお願いしたいと思います。被災された皆さまに心よりお見舞いを申し上げますとともに、公明党も国会議員と地方議員が緊密に連携し、一日も早い復旧と生活再建に全力で取り組んでまいります。
さて、本日の全国県代表協議会は、来年夏の参院選勝利へ出陣する会合です。公明党は今月10日、現職を中心に選挙区3人、比例区5人の第1次公認を発表しました。今後、順次公認作業を進め、態勢を整えてまいりますが、本日よりは全員が総立ちになり、勝利へ突き進もうではありませんか。
東日本大震災の被災3県で行われている「東北復興選挙」は、仙台市議選や盛岡市議選で議席増を果たし、宮城県多賀城市議選などで過去最高得票を獲得するなど、これまでの前半戦で全員当選を勝ち取らせていただきました。党員、支持者の皆さまに厚く御礼申し上げます。
引き続き、10月の宮城、11月の福島の両県議選などに断じて勝利し、被災3県以外の統一外地方選挙でも全て勝ち抜き、連続勝利の上げ潮の中で参院選を迎えようではありませんか。
平和安全法制
今国会の焦点である「平和安全法制」の関連法案は今、参院での審議が大詰めを迎えています。わが国の安全保障環境が厳しさを増す中、国民の生命と安全を守るため、隙間のない安保体制を整備することによって紛争を未然に防ぐ法案です。今国会で成立を期してまいります。
日本の平和・安全には、言うまでもなく「対話・外交」の取り組みが第一です。今回の関連法案は、抑止力を強化することにより、「対話・外交」による解決を促すものです。一部野党が喧伝するような「戦争法案」では決してありません。
一方、中国、韓国との関係改善については、現在、日中韓首脳会談の開催に向け、3カ国の間で調整が進められております。また、国際会議の機会などを生かした日中、日韓の首脳会談も模索されており、首脳会談実現に向けた機運が高まってきたことを歓迎します。このチャンスを生かし、中韓両国との対話を進めるため、公明党は与党として、これまでの関係を生かし環境整備に協力していく考えです。
当面の政治課題
【経済再生】
経済再生は自公連立政権が最優先で取り組んできた課題です。自公政権の経済政策が実を結び、日本経済は、デフレ脱却へ着実に歩みを進めています。これを端的に表しているのが賃上げです。
景気回復を背景に、春闘などでは賃上げが相次ぎ、今年7月の実質賃金は、2年3カ月ぶりにプラスに転じました。企業収益が増えたことにより、公明党の提案で設置された「政労使会議」が昨年、今年と賃上げを強く後押しした結果です。
今後、この経済好循環の流れを地方、中小・小規模企業、国民生活へ広げていくことが課題です。地域活性化につながる地方創生を強力に進めるとともに、地方で賃上げを促す「地方版政労使会議」の設置を求めていきたい。
さらに、仕事と子育ての両立支援を強化し、女性の活躍を後押しするとともに、若者の雇用環境の改善や、子どもが伸び伸びと育つ環境の整備が欠かせません。ひとり親などの困難を抱えた世帯や子どもの貧困などへの総合的な対策を推進したい。
日本経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は変わっていないものの、ここにきて海外経済の変調を要因として株式市場の動きが不安定になっています。国際経済の動向を注視しつつ、地域経済の底上げや中小企業対策を視野に入れ、補正予算をどう生かすかも含め、成長戦略の再加速に万全を期してまいりたい。
【軽減税率】
経済再生を進める上で、今後の重要なポイントは2017年4月の消費税率10%への引き上げです。社会保障を維持・強化する「社会保障と税の一体改革」の一環であり、やり遂げなければなりません。
消費税率引き上げに関して公明党は、国民の痛税感や所得の低い人ほど負担が重くなる逆進性を緩和するため、食料品など生活必需品の税率を低く抑える軽減税率の導入を強く訴えてきました。その結果、昨年末に与党でまとめた税制改正大綱に「17年度の導入をめざす」と明記され、公明党は17年4月の消費税率10%引き上げと同時に軽減税率の導入をめざしています。
10日の与党消費税軽減税率制度検討委員会で、軽減税率の制度設計の財務省試案が提示されましたが、「公明党が主張してきた軽減税率の趣旨に沿うものなのか」「国民の理解が得られるものなのか」など徹底的に議論を深めてまいりたい。
【復興加速】
東日本大震災から昨日で4年半となりました。これまでの「復興集中期間」では、岩手、宮城両県で住宅再建やまちづくり事業の約9割が着手されるなど、着実に復興が進みました。原発事故により福島県では復興が緒に就いたばかりです。今も19万9000人の方々が避難生活を余儀なくされている現実を忘れてはなりません。
来年4月からは「復興・創生期間」が始まります。今後最も求められるのは被災者の心の復興です。風化と風評被害という「二つの風」と闘いながら、公明党はどこまでも被災者に寄り添い、今まで以上にきめ細かな支援に総力を挙げて取り組んでいきたい。
参院選勝利へ
来年夏の参院選は公明党にとって、衆院選、統一地方選に続き、党の揺るぎない基盤を築く重要な戦いです。この参院選からは「18歳選挙権」が実施され、約240万人の新たな有権者を迎え、若い世代の政治参加が期待されます。今後、党青年委員会を中心に膝詰めの「若者政策懇談会」をさらに充実させ、青年に光を当ててきた公明党こそが、若者のニーズに的確に応えられる政党であると広くアピールしていくことが重要です。
本日よりは、この参院選の勝利をめざし、さらなる党勢拡大の上げ潮を築いてまいりたい。そのためにも私たち議員一人一人が日常活動を一段と強化しなければなりません。街頭演説の積極的な実施や訪問対話運動の充実、フェイスブックやツイッターなども有効に活用し、発信力を強め、これまで届かなかった層へも共感を広げてまいりたい。さらに、党勢拡大の最大のツールである公明新聞の拡大には党の総力を挙げて取り組まなければなりません。今月から11月までの「集中期間」で着実に機関紙を拡大し、参院選勝利への基盤を確かなものにしようではありませんか。
公明党の勝利なくして、日本政治の安定はありません。「自らが候補者」との自覚と責任で、限界突破の拡大に挑みましょう。私自身、その先頭に立ち、勝利を切り開いてまいります。皆さん、戦いましょう。そして、断じて勝ちましょう!