eコラム「北斗七星」
- 2015.09.16
- 情勢/社会
公明新聞:2015年9月16日(水)付
「マッサン」ほどではないが、現在放送中のNHK朝ドラ「まれ」も高視聴率を維持しつつ、最終盤を迎えている(26日が最終回)。ここにきてパティシエとして世界一をめざす希の苦闘が描かれている。家事、子育てとの両立を期す希だが、いつの間にかパティシエとして成長していない自分に気付く◆"停滞は後退"ということを教えられる。新しい味(ケーキ)を生み出していこうという姿勢が常になければ、現状維持すらできないということを知る◆プロ野球でも、昨年活躍した選手が今年は低迷、ということがよくある。投手は昨年よく打たれた打者を、打者は押さえ込まれた投手の分析・研究をして新シーズンに臨むが、努力を少しでも怠れば後退を余儀なくされる◆日本のプロ野球で外国人枠適用選手として初めて名球会入りしたアレックス・ラミレスは、試合前に過去の試合DVDを、試合後にはその日の自分の打撃をDVDで振り返ることを日課にしていたという。それが首位打者1回、本塁打王2回、打点王4回という輝かしい成果を生んだ◆現在、国会で審議中の平和安全法制。与党は刻々と変化する国際情勢に見合った法整備をめざす。平和は間断なき努力を積み重ねてこそ維持できるもの。平和外交推進、隙間のない防衛システム構築は政治家の責務だ。(爽)