e平和安全法制 参院委で可決

  • 2015.09.18
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年9月18日(金)付



国民守り国際社会に貢献

与党と野党3党の賛成多数



参院平和安全法制特別委員会は17日午後、「平和安全法制」の関連法案と、自衛隊を派遣する際の国会の関与を強める付帯決議を、自民、公明の与党両党と、日本を元気にする会、次世代の党、新党改革の野党3党の賛成多数で可決した。


法案は、自衛隊法など10本の改正法案を一つにまとめた平和安全法制整備法案と、新法の国際平和支援法案の2本。内容は「日本の安全」と「国際平和貢献」に関する分野に分かれる。


日本の安全に関しては、深刻度の低い事態から、日本に対する武力攻撃が発生した武力攻撃事態まで、隙間なく対処できる法制を整備。自衛隊の武力行使は、「自衛の措置」の新3要件に該当した自国防衛にのみ許され、もっぱら他国防衛を目的とした集団的自衛権の行使はできないとする政府の憲法9条解釈の根幹を維持した。


審議の中では、議論になった中東ホルムズ海峡での機雷掃海についても、「現実の問題として発生することを具体的に想定していない」(安倍晋三首相)ことが政府答弁では明らかになった。


一方、国際平和貢献では、国連決議の下で活動する外国軍隊を後方支援するための自衛隊の海外派遣が円滑に行えるようになる。


与党と日本を元気にする会など野党3党による16日の合意で、さらに新法制への国会関与が強まった。


17日午後1時に再開した特別委では、法案の採決に先立ち、民主党が提出した鴻池祥肇委員長(自民)の不信任動議を賛成少数で否決。提案理由の説明や討論に立った民主など野党議員の中には、長時間にわたる演説を繰り広げ、委員会の進行を著しく遅滞させる戦術を取る者もいた。


不信任動議の否決後、鴻池委員長が委員長席に着いた途端、民主、共産などの議員が委員長席に押し寄せ、議事進行を激しく妨害。騒然とする中、質疑は終局され、同法案と付帯決議の採決が行われた。


同日夜、参院本会議が開会。与党は同法案を緊急上程し、成立を図る方針だが、民主党など野党5党は、成立を阻止するため内閣不信任決議案などを連発する構えを見せており、与野党の攻防は緊迫の度を増している。

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