e災害に強い国づくりへ
- 2015.09.25
- 情勢/社会
公明新聞:2015年9月25日(金)付
各地に水害、津波マップ
土砂災害警戒区域の指定拡大
20年までの社会資本整備重点計画 公明の主張が反映
地震、火山噴火、記録的な大雨など日本列島で自然災害が相次ぎ、今月9日から11日にかけては「関東・東北豪雨」で宮城、福島、茨城、栃木各県などが甚大な被害に見舞われた。災害に強い国づくりが急がれる中、18日に政府が閣議決定した2020年までの社会資本(インフラ)整備の指針となる「第4次社会資本整備重点計画」でも、「災害のリスク低減」が柱の一つに位置付けられ、防災・減災対策の推進が盛り込まれた。
この中には、公明党が昨年の衆院選や先の統一地方選に掲げた重点政策の内容が随所に反映されている。
計画は「インフラの戦略的な維持管理」「人口減少・高齢化対策」「経済成長」とともに、「災害のリスク低減」を重点分野に設定し、政策パッケージを提示。その上で、事業ごとに20年までの達成をめざす数値目標を明記した。
この中で、激甚化、局地化する豪雨による水害や、南海トラフ巨大地震などで想定される津波のソフト対策を強力に推進。今国会で成立した改正水防法の内容などを踏まえ、最大級の水害や津波を想定したハザードマップの作成・見直しを行った上で、防災訓練を実施する市区町村の割合を14年の0%から20年までに100%へ引き上げる。地下街への浸水対策にも目配りし、避難経路の確保など最大クラスの洪水に対応した地下街の数を約900にするとした。
土砂災害対策では、昨年8月に広島市北部で甚大な被害が発生したことを教訓に改正された土砂災害防止法に基づき、警戒・避難体制を強化。都道府県に土砂災害危険箇所の基礎調査を促し、警戒区域の指定数を14年の約40万区域から約63万区域まで広げる。
このほか、地震発生時に火災被害の拡大などが懸念される密集市街地の解消や住宅の耐震化なども推進。全ての都道府県でTEC―FORCE(緊急災害対策派遣隊)と連携した訓練を実施することや、国管理河川のタイムライン(防災行動計画)の策定を730市区町村で進めることも盛り込んだ。