e国連で採択の新開発目標
- 2015.10.01
- 情勢/国際
公明新聞:2015年10月1日(木)付
貧困撲滅や資源保全へ
公明が後押し 女性の活躍、教育も推進
ニューヨークの国連本部で9月25日から27日(現地時間)にかけて開催された国連サミットでは、2016~30年に各国が取り組む開発政策の新たな指針となる「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択された。
新指針は、01年から今年末までの15年間を達成期限とした「ミレニアム開発目標(MDGs)」を継承するもので、貧困撲滅や資源保全など17の「持続可能な開発目標(SDGs)」と、その下で達成すべき169のターゲット(数値を含む具体的目標)を明記。今年8月に加盟国が合意していた。
1日1.25ドル(約150円)未満で暮らす「極度の貧困」や飢餓を終わらせ、全ての子どもに初等・中等教育を提供するなどの目標が設定されたほか、先進国にも国内の貧富の格差是正、子どもの虐待根絶、気候変動への対応など「人間の安全保障」につながる多くの課題で取り組みを求めている。
さらに、日本が重視してきた女性の社会進出や保健、教育、防災などに関する施策の推進も中核に据え、実施に向けては、政府や市民社会、民間セクター(部門)などを集結させ「全世界の強い関与を促進する」としている。今後、各国は目標達成に向けて動き出す。
公明党は開発政策の新指針策定に向けた取り組みを一貫して後押ししてきた。
今年1月の参院本会議では荒木清寛参院政審会長がミレニアム開発目標の後継となる目標について、「日本は策定に向けて主導的な役割を」と主張。山口那津男代表は3月に国連の潘基文事務総長と会談した際、後継目標が「人間の安全保障」の理念に基づく必要性を訴え、実行に向けては新興国や民間団体、市民を巻き込み「実効的な体制を整えることが大切」と訴えていた。