e受動喫煙の防止急げ
- 2015.10.01
- 情勢/社会
公明新聞:2015年10月1日(木)付
20年五輪へ法制化必要
党がん対策本部が議論
公明党がん対策推進本部(本部長=古屋範子副代表)は30日、衆院第1議員会館で、2020年東京五輪・パラリンピックに向けた受動喫煙防止対策について議論した。これには、受動喫煙防止法の実現をめざす超党派議員連盟の桝屋敬悟副会長(公明党衆院議員)も出席した。
席上、古屋副代表は、8月に厚生労働相へ申し入れた「がん対策の充実に向けた提言」でも、受動喫煙防止対策の導入を「1番目に掲げた」として、公明党がこの問題を重視してきた点を強調した。
その上で古屋副代表は、年間約6800人が受動喫煙を原因とする肺がんや心筋梗塞で死亡しているとの厚労省研究班の研究結果に言及。さらに、少なくとも08年以降では、日本を除く全ての五輪開催地・開催予定地で罰則付きの受動喫煙防止策が講じられていることを踏まえ、「海外からアスリートや観光客を迎えるまでに、受動喫煙防止の態勢を整えたい」と訴えた。
一方、桝屋氏は、議連が策定を進めている受動喫煙防止対策推進法案について説明した。同法案は、不特定多数の人の出入りが想定される室内や、それに準じた環境での禁煙・分煙について、政府に対し、法律の施行後2年以内をめどに実効性ある法制上の措置を講じるよう義務付けることなどが柱。
出席者からは、同法案の基本理念で「必要性が特に高い公共的施設」は「敷地を含む禁煙」とするよう求めている点をめぐり、適用範囲に関して「広範な意見を聞くべきだ」などの意見が出された。また、都議会との連携強化を提案する声も上がった。
議論を受けて古屋副代表は、今後、飲食店における受動喫煙対策の現地調査や、関係者へのヒアリングを実施し、議論に反映させていく考えを示した。