e暮らしを便利に! マイナンバー

  • 2015.10.05
  • 情勢/社会
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公明新聞:2015年10月4日(日)付



通知開始へ 全ての世代に安心



国民一人一人に12桁の番号を割り当てる社会保障と税の共通番号(マイナンバー)制度。来年1月の運用開始を前に、あす5日時点の住民票に基づき、個人番号の通知カードが送付されます【マイナンバーのメリットは下記図を参照】。


マイナンバーは、住所変更や結婚しても変わらず、生涯にわたって使うものです。番号が記載された通知カードが届くのは、今月中旬以降になる見込みです。希望者は、公的な身分証明書にもなる個人番号カードが取得できます。


マイナンバー制度の導入により、行政手続きが簡単になります。また、所得や社会保障の受給状況が正確に把握できるようになるため、本当に助けが必要な人に支援ができたりと、公平な負担や給付を実現させることができます。


一方、法人には13桁の番号が割り振られます。


マイナンバーは来年1月以降、社会保障や税、災害対策の行政手続きの際に必要となります。企業でも納税手続きなどに使うため、会社員やパート、アルバイトは勤務先に番号を提示する必要があります。


マイナンバーの活用例は、年金や健康保険の資格取得や確認・給付、児童手当や生活保護といった福祉分野の給付を受ける場面や、税務署に提出する確定申告書など。災害時には、被災者生活再建支援金の給付手続きなどで活用されます。


将来的には、社会保障や税、災害対策以外の行政分野で活用されることも検討されています。2018年からは任意で金融機関の預金口座番号とマイナンバーが結び付けられます。国では、全ての世代にとって、安心で、より便利なものにするため、マイナンバーの活用範囲を広げる方針です。


安全面を心配する声もあります。サイバー攻撃などから個人情報を保護するため、さまざまな対策が講じられています。例えば、市区町村や税務署など各機関が持つ個人情報は従来通り分散して管理され、芋づる式に情報が漏れる恐れを防ぐ仕組みとなっています。公明党は、マイナンバーや個人情報の取り扱いを監視・監督する第三者機関の設置を推進するなど、個人情報保護に配慮するよう訴えてきました。


マイナンバー制度では、「個人番号カード」が活用されます。このカードは表面に氏名、住所、生年月日、顔写真、裏面にマイナンバーなどが記載。個人番号カードを取得するには申請が必要です。


まず、番号の「通知カード」が、住民票に記載された世帯ごとに簡易書留で届けられます。希望者は、この簡易書留に同封されている書類に顔写真を貼り、返信用封筒で郵送して申請します。スマートフォンなどからオンラインで申し込むことも可能です。


申請後、「交付通知書」が届きます。来年1月以降、原則、本人が交付通知書と通知カード、運転免許証など本人確認書類を市区町村の窓口に持参して、個人番号カードを無料で受け取ることができます。


社会保障の維持・強化に不可欠


国立社会保障・人口問題研究所
森田 朗 所長


より公平・公正な社会、社会保障がきめ細かで的確に行われる社会を実現する基盤として、マイナンバー制度は必要不可欠です。同制度は、限られた財源の下で、社会保障の機能を維持・強化していくツール(手段)になり得ます。


日本では高齢化が進む中、高齢者の単身世帯などが増え、介護などの行政サービスの増加が見込まれています。マイナンバー制度により、行政の事務作業が効率化されれば、本当に困っている人にきめ細かな支援を提供できます。


今後、マイナンバーが医療分野に応用されれば、個々に合った医療を提供したり、医療費の削減にも結び付きます。個人情報などを十分に保護した上で、国民生活の利便性向上に、さらに活用されることを期待しています。

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