e公明は日本の将来に責任
- 2015.10.08
- 情勢/社会
公明新聞:2015年10月8日(木)付
安定政権で経済再生
人口減、高齢化乗り越え 地域の暮らしに安心
大阪で井上幹事長が講演
公明党の井上義久幹事長は7日午後、大阪市内で開かれた異業種交流組織「毎日21世紀フォーラム」で内外の政治課題などについて講演し、「この10年、衆参の与野党逆転などで不安定な政権も続いたが、安定した政権で日本の課題に取り組む体制は今をおいてない」と強調した。
講演の中で井上幹事長は、「日本は人口減少社会に突入した。どう乗り越えていくかが内政の最大の課題だ」と指摘し、政権の主要課題である経済再生や社会保障改革、地方創生も、人口減少社会へ対応するために必要となる政策だと説明。その上で、人口減少に伴う労働人口の減少が、日本経済を縮小させるとの懸念に触れ、イノベーション(技術革新)と効率化が経済成長のカギを握るとして、「税制上や予算上、技術進歩に資する政策を打ち、対面のサービス業を中心とした地方経済の生産性を上げるために経済政策を打たないといけない」と強調した。
地方創生については、地域社会が抱える課題として(1)人口減少と高齢化(2)公共施設の老朽化(3)雇用機会の喪失―を挙げ、「自治体の枠を越えて行政サービスを共有し、地域の人が安心して人生設計を描けるようにしていくことが重要だ。公明党は党内にプロジェクトをつくり、具体的な政策を地方議員と連携して進めている」と述べた。
社会保障制度改革については、民主党政権時代に全体像をつくり、現在は具体的な工程表に沿って改革が進められていることを紹介。消費税率の引き上げは、社会保障の維持・強化が目的だとした上で、10%時に導入する軽減税率に関して、財務省が個人番号カードを活用した還付方式を提案したことに触れ、「(公明党は)まだ出来上がっていないインフラを使うのでは機能しないし、国民の理解を得られないと主張した。財務省は取り下げる判断をしたと思う」との認識を示した。
一方、外交上の課題については、「中国の台頭と米国の国力の相対的な低下がある」として、多国間協調による平和構築が求められていると指摘。9月に成立した平和安全法制についても、「平和国家としての方向性は堅持できた。憲法解釈で日本が武力行使できるのは自国防衛に限られるということを明確にし、これ以上は憲法改正しかないと共通の認識ができたのは非常に大きかった。安全保障について言えば、憲法改正(の議論)は少し遠のいたと思う」と述べた。
来年の参院選については、「党の揺るぎない基盤をつくり、連立政権の基盤を安定させる極めて重要な選挙だ」として、日本の将来と現在の課題に強い責任感を持って臨むと力説した。