e平和、発展の道を共に
- 2015.10.19
- 情勢/国際
公明新聞:2015年10月17日(土)付
山口代表 劉常務委員と会談
両国民、政党間の交流を促進
【北京16日】公明党訪中団の山口那津男代表は16日午前、北京市の人民大会堂で中国共産党中央政治局常務委員の劉雲山氏、同対外連絡部(中連部)の王家瑞部長と会談し、政治的リーダーシップを発揮して、日中関係の改善に向け協力していくことを確認した。公明党から赤羽一嘉国際委員長代理(衆院議員)、西田実仁広報委員長(参院議員)が同席した。
劉常務委員は、関係改善に向けて両国の各レベルで対話・交流が盛んになり、関係は好転しつつあると指摘。一方で「一部に敏感で複雑な問題が存在しており、正常な発展を遂げるためには双方の努力が必要だ」との認識を示した。
具体的には、9月に成立した平和安全法制や歴史問題などを挙げ、「平和、発展の道を堅持することが大事だ。歴史をかがみとし、未来に向かうことを確認すべきだ」と述べた。
山口代表は中国滞在中のさまざまな配慮に感謝を述べ、15日に習近平国家主席と会談した際、安倍晋三首相からの親書を手渡し、来春の訪日を招請したことを報告。平和安全法制については「特定の国を想定した法律ではない。戦後日本の平和国家としての歩みは変わらない」と説明するとともに、「歴史は消せないが、創造的・建設的な未来をつくりたい」と強調した。
また、中国からの訪日観光客が急増していることに触れ、「ありのままの日本を見てもらうことが、国民感情の改善につながる」と指摘した。
一方、劉常務委員は、年内に予定されている自民、公明の与党両党による訪中を成功させたいとした上で、「来年には中国共産党から訪日団を派遣したい」と表明。山口代表は「政党交流を活発に行い、関係改善へ政治的リーダーシップを発揮したい」と応じた。
会談後、北京市内のホテルで行われた記者会見で山口代表は、今回の訪中では日中首脳会談の実現へ、環境整備を進める役割を果たせたと強調。「関係改善の流れが出てきている。この機を逃さずに、一層、確実なものにすることが重要だ」と述べた。