e豪雨のコメ被害を救済
- 2015.10.28
- 情勢/社会
公明新聞:2015年10月28日(水)付
飼料用米は柔軟に補償
政府が支援策、公明後押しで
農林水産省は27日、9月の関東・東北豪雨などで被災した農家に対する今後の営農継続に向けた支援策を発表した。
浸水被害に見舞われた飼料用米の直接支払交付金の柔軟な運用や、収穫後に自宅の軒先で保管していたコメが被害に遭った農家への助成など、公明党が現地調査を踏まえて政府に提案していた内容が盛り込まれた。
飼料用米の直接支払交付金は、収穫量に応じて10アール当たり5万5000円から10万5000円までの間で決まるが、今回の支援策では飼料用米が浸水して出荷できない場合でも、農家が被災前に稲の生育管理などを営農計画通りに進めていたことが市町村や農協の調査で確認できれば、特例で10アール当たり5万5000円を交付。さらに、加工形態を切り替え、収穫したコメを乾燥させずに生もみを破砕して発酵させた飼料「ソフト・グレイン・サイレージ」(SGS)として活用できると見込まれる場合は、10アール当たり8万円を交付することとした。
一方、収穫後に自宅の軒先で保管していたコメが流されるなどの被害に関して農業共済制度の補償対象外になることを考慮し、来年の営農再開に向けた土づくりや種もみ・肥料・農薬の準備などに要する経費を被災農家に対して助成することを決めた。
このほか、災害復旧事業の促進や、共済金の早期支払い、災害関連資金の無利子化、農業用ハウスの取得・修繕への助成、被災した畜産農家の経営安定などが盛り込まれた。
常総市を「局激」指定 中小企業に特例
河野太郎防災担当相は27日の閣議後記者会見で、関東・東北豪雨による水害被害を受けた茨城県常総市の中小企業者を救済するため、同市を激甚災害法に基づく「局地激甚災害(局激)」に追加指定すると発表した。災害復旧貸し付けなどの特例措置が取られる。
内閣府によると、常総市の中小企業関係被害額は10月9日時点で169億7000万円。