e圏央道(西側区間)きょう全通

  • 2015.11.02
  • 情勢/社会

公明新聞:2015年10月31日(土)付



東北 関越 中央 東名つなぐ 経済波及、渋滞緩和に効果



首都圏の三環状道路の一つである首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の桶川北本インターチェンジ(IC)――白岡菖蒲IC間(延長10.8キロ)が、きょう31日に開通し、石井啓一国土交通相(公明党)が式典に参加する。これによって埼玉県内を通る圏央道の西側区間が全通し、全体の8割が完成。東北道、関越道、中央道、東名高速がつながる【図参照】。慢性的な渋滞が発生する東京都心を経由せずに行き来ができるようになり、ヒトやモノの流れが円滑化することが期待される。


例えば、今回の開通によって名古屋方面から東北方面に向かう車は、東名高速から圏央道を経由して東北道に抜けることができるようになった。国交省によると、東名高速・海老名ジャンクション(JCT)――東北道・久喜白岡JCT間は、都心経由で約130分かかるが、圏央道を利用することで移動時間を約55分短縮できるという。


また、交通の利便性向上に伴い、圏央道の沿線地域では物流拠点や工場などの立地加速が見込まれる。全体の72%が開通した2014年時点の圏央道沿線市町村における新規の工場立地面積の合計は85ヘクタールで、圏央道の建設が約1割進んだ20年前に比べて約6倍に増加していた。


一方、圏央道に車が流れることで、都心部の交通量が減り、慢性的な渋滞の緩和にも期待が大きい。国交省では、14年6月に圏央道の高尾山IC――相模原愛川IC間が開通して関越道と東名高速がつながったことによって、それまでは新潟方面と名古屋方面を往来する車の約9割が都心を経由していたのに対し、開通後は約2割に減少したとしている。


公明党はこれまで、道路建設による地域への経済的波及効果を踏まえ、圏央道の建設促進を国会質問や国への要望などを通じて後押ししてきた。また、東京五輪・パラリンピックが開催される20年までに圏央道を含めた三環状道路を9割完成させ、渋滞の大幅緩和をめざすことが盛り込まれている東京都の「長期ビジョン」(14年12月)には、都議会公明党の主張が随所に反映されている。

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