e「マタハラ」 派遣社員の48%経験
- 2015.11.13
- 情勢/社会
公明新聞:2015年11月13日(金)付
公明の提案受け厚労省が初調査
妊娠や出産を理由に退職などを迫る「マタニティーハラスメント(マタハラ)」を経験したことがある女性の割合が、派遣社員で48.7%、正社員で21.8%に上ることが12日、明らかになった。公明の提案を受け、厚生労働省がマタハラについて初めて調査を実施した。
調査は、独立行政法人、労働政策研究・研修機構を通じて行われ、同日の労働政策審議会(厚労相の諮問機関)で報告された。マタハラ経験者は、契約社員でも13.3%、パートタイム労働者で5.8%となった。
マタハラの内容を複数回答で聞いたところ、上司などから「迷惑だ」「辞めたら」など、権利を主張しづらくする発言を受けた例が最も多く、47.3%を占めた。解雇は20.5%、雇い止めも21.3%に上った。
誰からマタハラを受けたかの問いには、直属の男性上司が19.1%で最多となり、直属の女性上司は11.1%だった。
厚労省は現在、マタハラ対策を強化するための男女雇用機会均等法や育児・介護休業法の改正を検討。早ければ来年の通常国会にも法案を提出する予定だ。
派遣社員を含めたマタハラの実態調査については、公明党の古屋範子副代表が2014年11月の衆院厚労委員会で実施を提案。15年5月の同委員会で検討状況を聞いたのに対し、当時の山本香苗厚労副大臣(公明党)が「調査内容の詳細を検討している」として、夏に調査を実施し、年内に調査の概況を公表する考えを示していた。